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ビットコイン急落の原因、仮想通貨市場の人気過熱が引き金か

2017年、ビットコインバブルに沸いた仮想通貨ですが、その波に乗って参加した人たちは大きな利益を享受したことでしょう。その大きい値動きから、投資先としては強い人気があり、インターネットの情報やニュース報道なども手伝って仮想通貨投資は大きなブームとなり多くの人の関心を引きました。

2017年の終わり頃から、ビットコインをはじめとする仮想通貨群の暴落が目につき始めて、2018年に入るとほとんどの通貨がその価値を落としています。

なぜ、このタイミングで急落を始めたのでしょうか。

今回は、なぜビットコインが急落を始めたのか、その原因を考察し、ビットコイン投資で損出を出してしまった時の影響や対策を解説したいと思います。

ビットコインが急落した際の原因・出来事

ビットコイン急落の原因はいくつか考えられます。

中国・韓国の仮想通貨規制

ビットコインの価値はその利便性にあり、普及することによってその真価を発揮します。つまり、世の中から通貨と認められてこその価値だといえます。実際に使うことができない通貨を保有したいともう人はあまりいないでしょう。

ビットコインがその価値を高めるためには、普及を拡大していかなければなりませんが、そこにはいくつかのハードルがあります。

それは、マネーロンダリングなど犯罪の温床となる可能性や、既存通貨を発行する政府などとの権力の衝突などです。これらに関して、国内・海外共に規制が強まっているのです。

中国といえば、ビットコインの巨大マーケットですが、その中国もビットコインに対する規制を過去強めてきました。2017年9月の仮想通貨のICO禁止を皮切りに、2018年1月にはビットコインのマイニングを抑制する提案を発表するなど、中国政府が半ビットコインの体制を明確にしています。

価格への影響は明確にはなっていませんが、発表後の9月中には20%越えの下落、1月16日の発表直後には30%近い暴落を示しており、市場は中国の動きを警戒しています。
また、ネットゲームやモバイル決済などの用途で仮想通貨の取引が活発な韓国でも、ビットコインに関する規制が強まっています。

韓国の大手取引所であるKorbitは2018年1月31日まで外国人の入金を制限しており、これは政府のマネーロンダリング対策にしたがった結果と発表しています。

これまでに韓国政府はビットコインの安全性を疑問視する発言を度々しており、この規制も既定路線であったと思われます。発言後にはビットコインの価格は10%超の暴落に見舞われました。

取引所の不祥事

ビットコインや仮想通貨の取引所の不祥事もビットコイン価格の暴落も市場に大きな不安を与える要因になっています。

過去にマウントゴックスという国内の取引所で、日本円で100億円から400億円相当のビットコインが喪失したという事件が起こっています。

マウントゴックスは世界最大の取引所とされていて、その影響は世界中に波及し、ビットコイン価格が暴落しました。

記憶に新しいCoinCheckの不祥事ですが、これはビットコインではなく、NEMという仮想通貨を500億円相当紛失したという事件でした。

結果的には、CoinCheckは講座残高の出金停止に陥っており、仮想通貨取引において取引所の信用が大きく揺らぎました。

この件は、2018年3月現在まで続いているビットコインをはじめとする仮想通貨の下落に無関係とは言えない大きな影響をもたらしています。

加熱しすぎたマーケット

仮想通貨に適切な価値など存在しません。存在自体が新しい仮想通貨はその価値自体不安定なものです。

もともとドルや円などの法定通貨はその国の経済や信用が後ろ盾にあって価値を担保されており、日常の経済活動の取引の中でその価値を実感できます。

それに比べて、ビットコインをはじめとする仮想通貨はその価値が曖昧です。

日常の決済にもまだ十分に対応できていない、通貨のセキュリティも未知数など問題を抱えており、完全なる投機商品としての需要が先行しすぎた感が否めません。

要するに、日本をはじめとする全世界の投資家たちが我先にと取り合った結果がビットコインブームの正体で、今は一旦その需要が落ち着いて投資家たちが冷静にその価値を見直しているといった状況でしょう。

インサイダー取引疑惑

ビットコインは他の投資と比べて金融の仕組みが未だ未完成です。

株取引ではインサイダー取引は禁止されています。インサイダー取引とは、企業がまだ未公開の情報を秘密裏に入手し、その情報を利用して株取引で利益を上げることです。例えば、大企業の商品開発部の社員。

発売前の自社製品の情報にアクセスし、その情報を悪用して株取引で利益を上げるとこのインサイダー取引という罪に問われ、罰せられます。

しかし、ビットコインなどの仮想通貨は法整備が間に合っておらず、インサイダーという不正を罰することができません。

Zcashという仮想通貨では、上場の情報を不正に入手した一部投資家たちが大きな利益を上げたと噂されており、仮想通貨市場の不透明さを象徴しています。

ビットコインでも、こういったことは実際に起こりうると考えられており、値上がりに陰りが見え始めると投資家はこういったリスクには敏感に反応し、リスク回避の方向へ向かいます。

ビットコインで借金してしまったら自己破産できるのか

ビットコインで大勝する可能性もあれば、大損してしまう可能性ももちろんあります。

今現在、ビットコイン取引を始めようと考えているのであれば、そのリスクを理解し、それが現実的に起こってしまった時にどういった選択肢があるかを認知することは投資家として必要最低限の事柄でしょう。

投資イコール怖いと多くの人が連想しがちですが、ビットコインもその怖い投資に分類されるのでしょうか。

借金を追う可能性があるかという観点で答えれば、YESでありNOでもあります。つまり、やり方を間違わなければ、借金を負うことはありません。

しかし、信用取引と呼ばれる自己資金以上の取引を行ったり、空売りと呼ばれる所有しない仮想通貨を借りて売る行為を行えば借金を負う可能性があります。この信用取引は、少ない自己資金で大きな利益を上げることができるので、魅力的ですが、諸刃の剣ともなりえます。

通常借金を背負った場合、資産を失うことはもちろんのこと、完済まで給与などの収入を一部取り押さえられる可能性さえあります。自己破産という手もあるのですが、ビットコインで負った借金の場合、自己破産は適応できるのでしょうか。

自己破産とは、裁判所によって債務を免除してもらう手続きです。

もちろん保有する資産は手放すことになりますが、税金の支払い義務を除く負債は全て帳消しになります。

なんと素晴らしい法律だと思うかもしれませんが、自己破産にも明確な適応条件が定められています。

ビットコインの場合、自己破産が適応条件に当てはまるかどうかふたつの論点が存在します。

まず、ひとつめの論点は、その負債が浪費であったかどうかということです。

浪費とは「金銭を無駄に使うこと」と国語辞典では定義されていますが、ビットコイン取引が浪費に当たるかは個人的な問題です。

例えば、ビットコイン取引で毎月利益を上げて、生活費の足しにしていたところ、一回の暴落で負債を負ってしまった。

これは金銭の無駄使いというには違和感があります。利益を得る可能性がある以上、信用取引による投資は一概に無駄とは言えません。

そこに計画性や分析などの緻密な作業が入り込むのであればなおさらです。大抵の投資家は、何かしらの根拠を持って売買するタイミングを決めていたりするので、無駄使いとは性質の違う負債でしょう。

ふたつ目の論点は、射幸行為、つまりギャンブルのような勝ち負けで快感を得る行為であったかどうかです。

日本ではパチンコや競馬などがそれに当たる行為でしょう。株やFXなどの信用取引も広義での射幸行為として扱われていますが、ビットコインの信用取引もこれに該当するでしょう。

ビットコイン取引での自己破産はおそらく前例が存在せず、判断基準が明確になっていないのですが、その性質上、株やFXと同様なものとして扱われるので射幸行為に当たると判断されそうです。

これらのことからビットコイン取引の負債は自己破産適応条項適応外として結論づけることができるのですが、それでも諦めてはいけません。

実は「裁量免責」という裁判所の裁量で債務を免除する特例的措置があるからです。

この裁量免責は、負債を作った原因である浪費や射幸行為を反省し、堅実な生活を送っているかなど、複数の評価項目を総合的に判断して特別に免責を受けられるというものです。

申請する多くのケースで認められているみたいなので、ビットコインの信用取引で多額の借金を抱えてしまっても、また生活をやり直す希望は持てます。

またその他のケースで、高額な税金な支払いで自己破産したいという人は残念ながら論外です。

仮想通貨での所得は最高で50%を超えるので、莫大な利益を得た人はこういったケースに陥ることがありますが、自己破産を行ったとしても前述した通り税金の支払い義務はきちんとそのまま残ります。理由が、高額納税である場合は諦める他ありません。

自己破産となるとその判断はケースバイケースとなり、自分だけでは判断できないことがあります。必ず弁護士などの専門家にアドバイスを求めることを強くお勧めします。

ビットコインの税金は株やFXよりも高い!

ビットコイン取引に関わる税金はFXや株のルールとは違い注意しなければいけない点があります。資産の値動きなどで得る利益をキャピタルゲインと呼ぶのですが、株やFXの場合、キャピタルゲインにかかる税金は一律20%と決められています。

しかし、ビットコインの値動きから得る利益は、雑所得に計上されます。

雑所得は、その人の年間所得に合わせて税率が変動し、5%から45%の間で、所得が高くなればなるほど税率も高くなるように設定されています。

これに一律10%の住民税も上乗せされるので、実質15%から最大55%までの税率です。

株やFXと比べると、大きな所得を挙げている人ほど不利になってしまうことが浮き彫りになります。また、損出を次の年度に繰り越し出来ない点など、株やFXと比べて不利な点があります。

実際の例をとって解説します。

ビットコイン取引を行う人の間で”億り人”というワードが流行となっています。億り人とは、ビットコインなどの仮想通貨で億単位の大きな利益をあげた人を形容する言葉ですが、そういった人たちは税金面で注意しなければいけません。

億単位の利益を上げてそれ以上の税金を払わなければいけないという状況が発生しかねないからです。

雑所得の大原則として、納税額の計算はその年度、つまり1月1日から12月31日までの所得を対象とするということがあります。ある投資家はビットコインの売買がうまくいかずに、2016年の12月にに1億円の損出を確定しました。

翌年の2017年の1月に入り、取引は好転し反対に2億円の利益を確定し、その年はそれでビットコイン取引を終了しました。

この場合、投資家は2016年は無税ですが、2017年に確定した利益に対して、最高税率の55%、すなわち1億1000万円の納税義務が発生します。
手元に残った額を見てみると、2016年に1億円の損出、2017年には税引後9000万円の利益となっています。

あれ?と思う人が多いかもしれませんが、これが雑所得、ビットコイン税の怖いところです。税引き前のトータルは通算1億円のプラスになっているところですが、税金を含めると1000万円のマイナスになっています。

投資通算の利益が税金の効果によってマイナスになる現象は、株やFXではまずありえません。

なぜなら、株やFXは損金を最大3年間繰り越すことができるからです。例えば、上記の例が株取引であった場合を考えてみる。納税対象期間は1月から12月と変わらず、2016年度には1億円の損出で無税、2017年は2億円の利益だが前年との合算で課税対象額は1億円ということになります。

さらに、株のキャピタルゲインにかかる税率は一律20%なので単純に2000万円の課税と、額もぐっと小さくなります。投資では、利益をあげることを目的としていますが、高い税率を課し、損益通算が認められていないビットコイン取引の場合は、利益を上げる時期とその金額を意識してコントロールしなければいけません。

これらのことから、ビットコイン取引における税制面には注意を払わなければいけないことがわかりました。毎年十分な利益を上げることができれば悩むことはありません。しかし、もし大きな含み損を抱えていれば戦略的な決断が必要です。

プラスに転ずるのを待つのもいいですが、年を越して税金面で大きな負担を強いられそうになるのであれば、その年のうちに無理にでも損失を確定させて利益と相殺するのも悪い選択ではないでしょう。金額が大きければ、税率も大きくなり、納税額も膨大になるので、億り人と呼ばれる立場に近づけば近づくほど、こういった判断が必要になります。


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