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ビットコイン市場に大きな影響を与える中国、その関係性とは

ビットコインと中国とは、とても関わりが深く、ビットコインの歴史を考える上で、中国はとても重要な位置を占めています。

2017年9月に、中国では仮想通貨取引が禁止され、その後、企業によるマイニングも禁止されました。

しかし、そのあとも、中国はビットコインをはじめとした「ブロックチェーン技術」のことは高く評価しており、ビットコインは禁止されたものの、仮想通貨の仕組みを取り入れようとする動きが依然として活発に行われています。

このような状況から、中国が仮想通貨市場に与える影響は依然として大きく、2018年に入っても「中国銘柄」と呼ばれる仮想通貨は人気が高くなっています。

また、ビットコインのマイニングは中国系企業がほとんどを占めており、政府としてはマイニングを禁止してはいますが、やはり依然として中国の存在は大きいものとなっています。

それでは、ビットコインと中国の関係について、様々な面から詳しく見ていきましょう。

ビットコインが中国で人気となった理由

ビットコインは、特定の政府が管理しない「非中央集権通貨」であることから、中国で人気が高まりました。

ビットコインが中国人から支持を集めた理由は、国の通貨である「元」が、ビットコインと真逆ともいえる「非常に管理された中央集権通貨」であることと、無関係ではないでしょう。

2017年9月に仮想通貨取引が禁止される前は、世界のビットコインの売買量の3分の1を、中国人が占めていたほどです。

中国の人が最初にビットコインに注目し、購入したきっかけとして、

・キプロス事件
・資産のドル化が可能

の二つの点が挙げられます。

ビットコインがどのように評価され、価値を上げていったのかということは、これからビットコインに投資しようと考えている人も理解しておいた方が良い事柄です。

それでは、ビットコインの歴史を紐解いていきましょう。

ビットコインが有名になった、キプロス事件とは?

ビットコインが一躍世界の注目を集めることとなったのは、2013年のキプロス危機がきっかけでした。

キプロスは地中海の小さい国家ですが、観光に加えて金融が国の主要な産業でした。一時期、タックスヘイブンだったこともあり、キプロスに本社を置いている、海外のFX業者も多くありました。

ところが、2008年に起きたリーマンショックの影響で、財政がどんどん悪くなっていき、国が最終的に、国民が銀行に預けているお金から「強制的に」税金という名目でお金を徴収しようとしました。

そのときに、キプロスの富裕層が自分の資産を移したのが「ビットコイン」だったのです。

ビットコインは非集権通貨であり、政府の干渉が及びませんので、国から自分の資産を守る方法として、ビットコインが買われて価格が上がり、世界の注目を集める結果となりました。

そして、「国から自分の資産を守る方法として、ビットコインが使われた」ということが中国の人も知るところとなり、国に厳しく管理されている中国元の資産を逃がす方法として、ビットコインの人気が高まっていったのです。

ビットコインを通して、ドルを手に入れた中国人

中国では「資本規制」というものがあり、自由にお金を海外に送金することができません。

進国では信じられないことですが、発展途上国や新興国では、自国の富を海外に流出させないように、資金の移動を制限している国が多いようです。

そして、この規制の網をかいくぐる方法として、ビットコインが注目されたという一面もあります。

具体的には、

①中国元でビットコインを買う
②ビットコインを海外へ送金
③海外で、ドルやユーロに変える
④それをタックスヘイブン国(パナマなど)で保管

という方法で、中国元建ての自分の資産を、海外に移すことに成功しました。

もちろん、銀行を介していませんので、記録が残ることもなく、国への報告義務もありません。

ビットコインを買って、それを海外に送金するだけで、自分の資産を簡単に、そして合法的に、海外に移すことができたので、中国人はこぞってビットコインを買い漁ったのです。
2017年9月に、中国では、表立ってはビットコインをはじめとする仮想通貨取引が禁止されましたが、水面下での取引は、引き続き行われていると考えられています。

中国で利用されているテザーの特徴とは?

政府の規制によって表面上はビットコイン取引ができなくなった中国ですが、「テザー」と呼ばれる仮想通貨を使って、活発にビットコインが買われているという現状があります。

このテザーは、他の仮想通貨とは少し変わった特徴を持っており、「1テザー=1ドル」という保証がなされている通貨です。つまり、値動きがほとんどなく、法定通貨に換金するのと同じような意味があります。

この保証は、香港に本社があり、「ビットフィネックス」という仮想通貨取引所も運営している「テザー社」が行っています。テザー社が本当にドルを保有しているのか不安視された時期もありましたが、銀行口座の残高を開示するなどして、その不安は払しょくされています。

テザーは、海外の仮想通貨取引所で売買をするときに、頻繁に利用されています。

海外の仮想通貨取引所では、ビットコイン建てでの取引がほとんどですから、その場で日本円に換金することができません。

海外の取引所を利用する場合、「ビットコインが値下がりしそうだ」と思ったときに、素早く日本円などの法定通貨に交換することができないというデメリットがあります。

しかし、この「1テザー1ドルである」と紐づけられているテザーを利用すると、法定通貨に換金したような効果を得られることができ、ビットコインの値下がりリスクを回避することができるのです。

中国では、テザーを利用してビットコインを購入

世界中で、テザーはこのように利用されているのですが、中国では、中国元でのビットコインの購入が禁止されているため、その法律をかいくぐる方法としてもテザーが使われています。

中国では、中国元から直接ビットコインを買おうとすると、法律に抵触してしまいますが、

①まず、中国元でテザーを買う
②テザーでビットコインを買う

という方法を使うと、ビットコインを間接的に買うことができます。ビットコインの値上がり益も

①値上がりしたビットコインを売って、テザーにかえる
②テザーを中国元にかえる

という方法で、可能となります。

このように、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場には、中国のお金が流入し続けていると言っても良いでしょう。

ビットコインの暴落と中国

ビットコインは、日本でメディアなどが注目する前から、中国で活発に取引が行われており、中国の動向がビットコインの価格に大きな影響を及ぼしてきました。

ビットコインが大きく暴落するときは、「規制」や「ハッキング」が原因になることが多く、そのたびに暴落と言えるような、大きな価格下落を起こしています。

過去の規制やハッキングは、以下のようになっています。

過去の規制やハッキング事例

  • 2013年12月 中国の政府による、ビットコインの規制強化
  • 2014年2月  日本におけるマウントゴックス事件
  • 2015年1月  イギリスの大手取引所「ビットスタンプ(Bitstamp)」へのハッキング被害
  • 2016年8月  大手取引所「ビットフィネックス(bitfinex)」へのハッキング被害
  • 2017年9月  中国がビットコイン取引を全面的に禁止
  • 2018年1月  中国がマイニングの全面禁止

ビットコインの価格には、ハッキングに関することと、中国に関することが大きな影響を与えていたことが見てとれます。

これらの情報は、ハッキングされた取引所や政府が突然発表しますので、事前に把握することは非常に難しいのが現状です。

しかし、新鮮な情報をいち早く得ることで、持っている仮想通貨を素早く売るなど、迅速な対応を取ることはできます。

ビットコインの値動きに影響を与える情報をいち早く把握するためには、ツイッターで情報収集することが不可欠です。ハッキング関連の情報や、仮想通貨に対する国の規制の情報等、どのメディアよりも早く、ツイッターで手に入れることができます。

本格的に仮想通貨投資を始めよう、と思う場合は、ツイッターを有効に活用し、新鮮な情報を手にいれるようにしましょう。

ビットコインのマイニングは中国系企業が主流

ビットコインのことをよく知るには、「マイニング」と呼ばれる、ビットコインの採掘作業についても理解する必要があります。

ビットコインが存在するためにはマイニングという作業が不可欠なのですが、その作業を行う「マイナー」と呼ばれる会社は、ほとんどが中国系企業です。これは、中国の電気料が格安だったため、中国でマイニング作業が活発に行われたことに由来しています。

中国ではマイニングが禁止されたため、現在は、マイナーは中国以外の国に脱出し、海外を拠点に活動を続けているので、中国政府の影響を受けにくくなってはいますが、ビットコインを存続させるための「マイニング」作業を行うマイナーは、中国系企業が占めているということは、覚えておきましょう。

ビットコインのマイニングとは?

ビットコインのマイニングとは、簡単に言うと、「ビットコインの送信、受信などの取引データの整合性をとるための作業」のことを言います。

ビットコインは、データを収納するための「ブロック」が鎖状につながった仕組みとなっています。このブロックは、10分に一つずつ作られていき、作られるごとに、今までのブロックの鎖に順番につながれていきます。
そして、そのブロックの中に取引記録をどんどん記録していく仕組みとなっています。

そして、新しくできたブロックを以前の鎖につなげる際に必要な「キー」を見つけるための作業がマイニングです。

マイナーがこのキーを見つけると、新しく発行されるビットコインと、ブロックごとに発生する手数料を受け取ることができます。これが、マイニング企業の収益の柱となります。

この一連のマイニング作業を行うには、膨大な計算をする必要があり、そのような計算をこなせる高性能のコンピューターと、それをフル活動させるための膨大な電力が必要です。

特に、ビットコインのマイニングを最も効率的に行えると言われている機器は、電気代がかかることで有名です。

また、そのコンピューターが発する熱量も大きいため、コンピューターを稼働させるための電力に加え、エアコンなどの「冷やすための電力」も必要となります。

マイニングには、このように非常に大きな電力が必要なため、電気代が高い国でマイニングを行うと、「もらえるビットコインの時価」よりも、「電気代」の方が高くなり、採算が取れなくなってしまいます。

マイニングコストを低く抑えられるということで、電気代が安い中国内陸部でマイニングがさかんに行われたので、ビットコインの主要なマイニング企業は、中国の企業が占めることになったのです。

ビットコインのマイニングに日本企業が参入

ビットコインのマイニングは中国系企業が占めていたのですが、最近では、SBIがビットコインキャッシュのマイニングに参入し、採掘シェアは2018年4月19日時点で、5.6%ということです。

また、2018年4月に、モナコインのマイニングをしている企業であるVippoolが、東証第一部上場企業であるアクセルに買収されました。

現時点では、マイナーは中国系企業が占めていますが、今後、「マイニング」が魅力的だと判断する企業が増
えてくると予想されています。

2018年はマイニングに参入する企業がますます増え、マイナーの分散化が進むと考えられています。

中国とビットコインは関わりが深く、ビットコインの売買やマイニングが禁止された現在でも、やはり中国は仮想通貨市場に対して大きな影響力を持っています。

特に、ビットコイン以外の通貨で、中国系の仮想通貨とされているNeoやVen chain、Wancoin、Ontologyなどは、ビットコインの価格が低迷している時期でも、値上がり率の高さから注目を集めており、今後も中国関連の仮想通貨は高いパフォーマンスをあげていくと考えられます。

2018年は、仮想通貨市場に本格的に機関投資家が参入する年になるとされており、今後が期待される成長市場です。

その中で、中国も大きな役割を果たすと考えられていますので、今後もしっかりと中国政府の動向や、中国から流れ込む資金などについて、しっかりと情報を得るようにしましょう。


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