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ビットコインを支えるブロックチェーンの役割とは?

ビットコインにばかり注目が集まる一方、それを支える仕組みや技術については不明なことが多いのではないでしょうか。

「ブロックチェーン」という言葉は聞いたことはあっても、それが「どういう仕組みなのか」よく分からない人もいるかと思います。

そこで、この記事ではビットコインを支えるブロックチェーンという技術について詳しく解説していきます。ぜひ、この記事を読んでブロックチェーンという技術への理解を深めてみてください。

ブロックチェーンとは何か

ビットコインは、ブロックチェーン技術によって支えられています。そもそもブロックチェーンは、ビットコインの基幹技術として発明されました。

その名の通り、ブロックチェーンは、ブロック(塊)をチェーン(鎖)でつないだものです。
ブロックとは、ビットコインの取引記録をまとめたものを指します。

ビットコインでは一つひとつの取引をトランザクションと呼び、「AさんがBさんにビットコインを売る」といった形で取引が記録されていきます。

未承認のトランザクション(取引記録)をおよそ10分ごとにまとめて、一つのブロックにします。このブロック内には、数百から数千のトランザクションが含まれています。

ブロックチェーンはトランザクションを一括して承認する形式を採用しており、そこで新たに承認されたブロックは既に承認済みのブロックの最後尾に連結します。

このように、ブロックがチェーン(鎖)状につながっているように見えることから、「ブロックチェーン」と呼ばれるようになりました。

ちなみに、一度つながったブロックの順番を変えたり、情報を改ざんしたりはできません。
次章で解説します、P2PネットワークやPoW(プルーフ・オブ・ワーク)という技術により、ビットコインへの不正行為を防止しているからです。

ブロックチェーンを構成する3つの要素

ブロックチェーンは大きく分けて「P2Pネットワーク」「プルーフ・オブ・ワーク」「暗号化技術」という3つの構成要因で成り立っています。

それぞれがどんな仕組みになっているのか見ていきましょう。

P2Pネットワーク

P2Pとは、「Peer-To-Peer」の略称です。
P2Pは、ネットワーク上で結ばれたコンピューター同士が、直接データのやりとりをする通信方式です。

ビットコインを支えるブロックチェーンは、ネットワーク上のコンピューター間で同じデータを保存・共有しており、特定のコンピューターで一元管理しないことで、セキュリティを高めています。

世界中の複数のコンピューターで取引データを分散管理していることから、ブロックチェーンは「分散型台帳技術」とも言われます。

ビットコインは、特定の国や中央銀行に相当する組織が発行しているわけではありません。そのため、国や組織の影響を受けず、世界中どこででも同じように使用したり、取引ができます。こうしたことから、ビットコインには特定の管理者が存在しません。

しかし、だからといって管理主体が不在では、ビットコインの取引は行なえませんよね。

そこで、ネットワークにつながった複数のコンピューターそれぞれに管理権限を付与します。その事により、複数人でビットコイン取引の正当性を担保しています。

 

P2P方式を採用しているビットコインでは、売買取引のデータ(台帳)を複数の管理主体に分散しているため、ハッキングなどの不正が困難になります。

例えば、Aさんの取引履歴が改ざんされても、BさんやCさんの取引履歴と参照すれば、情報の不整合がすぐに分かります。

また、複数のコンピューターで管理されている事で一つの端末でシステム障害が起きても、そこからの復旧が早くなります。

このP2P方式の採用には手数料を安くするというメリットもあります。

P2P方式を採用しているビットコインでは、管理の分散化により、セキュリティにかけるコストを抑えることができます。

これにより、ビットコイン取引は低コストでサービスを提供でき、私たちが払う手数料を安くすることが可能になります。

ビットコインの送金を支える暗号化技術

P2Pネットワークの採用により、ビットコインの取引をコピーしたり改ざんしたりすることは、非常に困難です。では、送受金中のビットコインはどうでしょうか。

オープンなインターネット上では、途中で情報を盗聴・改ざんされる可能性があります。

そうならないために、ビットコインでは「公開鍵暗号方式」と「電子署名」という2つの技術を使っています。

「公開鍵暗号方式」はビットコインの送金時のデータが偽造されていないことを保証し、「電子署名」は送信者の身元を保証します。

「公開鍵」は、第三者にも公開できる鍵で、誰でも取得可能です。一方、「秘密鍵」は、ビットコイン取引をする受信者のみ保持できる鍵です。

ビットコイン取引ではまず、送信者は、受信者が公開している「公開鍵」を取得します。そして、取得した「公開鍵」で、データを暗号化してビットコインを送信します。

受信者は、送信されたデータを受信者だけが保持している「秘密鍵」で復号化し、ビットコインを取得します。

こうすることで、受信者だけがデータを復元できます。そのため、たとえ第三者に盗聴されても復元ができません。

また、復号化に必要な鍵情報を相手に伝えないため、ビットコイン送金時の安全性が高まります。
一方、「電子署名」は「公開鍵暗号方式」とは逆のアプローチになります。

つまり、ビットコインの送信者が「秘密鍵」と「公開鍵」を用意し、「秘密鍵」で暗号化します。

そして、「暗号化されたデータ」と「公開鍵」を受信者に送ります。「公開鍵」でデータを復元できたことは、データの送信者が「秘密鍵」の所有者であることは明確です。これにより、データ送信者が本人であることの証明ができます。

このように2つの技術を使うことで、ビットコインの送受金時の安全性は保たれています。

PoW(プルーフ・オブ・ワーク)

PoW(Proof-of-Work)とは、コンセンサスアルゴリズムの一つです。
コンセンサスアルゴリズムとは、取引の合意を取る方法のことを指します。

ビットコインでは、未承認のトランザクションをおよそ10分ごとにまとめて一つのブロックにします。

そして、そのブロックを一括して承認する仕組みを採用しています。この承認作業の事を「マイニング(採掘)」といいます。

P2P方式に基づくビットコインでは、ネットワーク上のメンバーがお互いに承認し合うことで、「取引の正しさ」を担保しています。

数人が問題ないとし承認すれば、そこではれて正式なブロックとして認められ、ブロックチェーンに追加されます。

ブロックの正しさについて、マイニングにより参加者同士で合意をとる形式をPoWといいます。

新たにブロックを承認する際、直前のブロック情報と合わせて、正当性をチェックします。そのチェックを複数人で行うため、誰かがブロック情報を改ざんしても、他のマイナー(マイニングをする人)により不正が判明します。

また、ブロックチェーンは一方向にしか流れないため、それより過去にさかのぼってブロックを改ざんすることは原理的に不可能です。このように、PoWの採用により、ブロックチェーンの改ざんが防止されています。

また、PoWはビットコインの二重支払い問題も解決することができます。二重支払い問題とは、使用済みのビットコインを再利用することです。ビットコインは電子データのため、コピー自体は簡単にできてしまいます。そのため、取引時に同一のビットコインを異なる相手に支払うということもできます。

PoWの仕組みにより、ブロックチェーンの改ざんやビットコインの二重支払いなどの不正を防止することができます。

 

ビットコインのブロックチェーンが抱える問題

ビットコインへの期待が高まる一方で、技術的な問題も無視できません。

いくつかの技術的な問題の中で、「スケーリング問題」があります。「スケーリング問題」とは、取引量の増加に伴うデータ量の増加の問題です。

 

2013年以降、ビットコインのブロックサイズは、平均して125KBから425KBに増加しました。また、取引量は1日あたりの数がそれまでの2.5倍に増加しました。そうなると、トランザクション(取引記録)データがブロックサイズの上限では収まりきらないほどになってしまう可能性が出てきました。実際に2013年以降は、1日に平均4回はこのブロックサイズの上限に達していたといわれています。

 

もし、取引量がブロック上限を超えてしまったらどうなるか?その場合、1つのブロック内に全ての取引を記録できなくなり、取引が遅れてしまいます。

ビットコインの処理能力では、1秒間に約7件の取引が処理されます。これは1日に換算すると約60万件です。今後、取引量が増加すれば処理性能が追いつかず、取引処理にかかる時間がどんどん伸びていってしまいます。

また、取引自体が処理されず、最悪そのまま放置されてしまうケースも起こりえます。そうなれば、ユーザー間での認識に相違が生じ、大きな問題になってしまいます。

こうした問題を解決するために、ビットコインのブロックサイズの引き上げが実施されました。その結果、ブロックサイズの上限が1MBから2MBに拡張されました。これにより、当面はスケーリング問題に対処できるでしょう。

しかし、昨今のビットコインの注目度を考えれば、2MBに拡張しただけでは不安は残ります。今後は、ブロックサイズの上限を上げるだけでなく、ブロックに書き込まれるデータサイズを小さくするなどの解決策が必要になってくるでしょう。

ブロックチェーンが出来る事と今後の期待

ブロックチェーンは、ビットコインを支える技術として開発されました。しかし、仮想通貨だけでなく、不動産や金融という分野でも応用が期待されています。

ブロックチェーンは、「不動産テック」を支える技術としても注目を集めています。「不動産テック」とは、不動産とITを融合したイノベーションを指す言葉で、不動産に関する情報をブロックチェーンで構築することで、情報へのアクセス性やセキュリティを高めることが出来ます。

ブロックチェーン技術を使用し過去の全ての取引記録はひと続きのチェーンになり、情報が電子化されこれまでの不動産情報を容易に、そしてスムーズに検索・参照することが可能になります。

 

それ以外にも、「スマート・コントラクト」という仕組みにより、業務の効率化が期待されます。「スマート・コントラクト」とは、契約の自動化という仕組みを指します。執行条件と契約内容を事前に決めておき、その条件に合致した場合に自動的に契約が履行される仕組みのことです。

これにより、これまでの煩雑な作業を自動化でき、ミスも減るため、業務の効率化が進みます。

 

「フィンテック」の領域においても、ブロックチェーンの活用が検討されています。「フィンテック」とは、金融と技術を組み合わせた言葉です。金融領域でブロックチェーン技術を活用できれば、よりセキュリティが強化されます。

一般的に、銀行での取引記録は、その銀行内の中央サーバー(コンピューター)で一元管理されています。そのため、一元管理されているコンピューターがハッキングされれば、重要な情報が流出・改ざんされてしまいます。

しかし、ブロックチェーンを活用することで、取引記録の管理元を分散することができます。これにより、ある取引記録を改ざんしても、他の管理者の保持する情報と照合することで、情報の不整合にいち早く気づくことができます。

 

ブロックチェーンの実用化には、まだまだ課題が多くあります。そのため、すぐにはその恩恵を受けることはできません。

しかし、実用化されれば、これまで以上に取引がスムーズに行われ、私たちの生活に大きな変化をもたらすことが期待されています。


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