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【図解】ビットコインとビットコインキャッシュの違いはシステムにあり?

現在ビットコイン、イーサリアム、リップルに続き時価総額4位の座を冠するビットコインキャッシュ。実はビットコインキャッシュが誕生した背景には、マイナーや企業などの様々な思惑があったのです。

何故ビットコインは分裂してまで、新たにビットコインキャッシュを誕生させる必要があったのでしょうか?
今回はビットコインの分裂騒動に加え、ビットコインとビットコインキャッシュの違いをシステム面から詳しく解説していきます。

ビットコインキャッシュの概要

ビットコインキャッシュは、2017年8月1日にビットコインのハードフォークで誕生した仮想通貨です。

現在ではビットコインのハードフォークによって誕生した仮想通貨は数多くありますが、ビットコインキャッシュはその中でも最初に誕生した仮想通貨として知られています。

通貨名 Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)
取引開始日 2017年8月1日
アルゴリズム Proof of Work(SHA-256)
発行上限 2,100万枚
時価総額 1,654,958,719,733円(2018年6月14日)
ブロック容量 8MB
ブロック生成速度 10分

ビットコインキャッシュは何故誕生したのか

ビットコインの取引情報はブロックチェーンの中に保存されており、取引情報を保存するブロックに収納できる情報量には制限があります。

いずれ取引量が増加してくると、決められているブロックサイズ以上の取引が発生してしまい、取引の処理が遅延してしまうという、いわゆる「スケーラビリティ問題」が起こると予想されていました。

このスケーラビリティ問題が表面化してしまうと、将来的に日常生活における決済手段として期待されていたビットコインが上手く機能しなくなる恐れがあったのです。

2017年は仮想通貨バブルとして、日本を始め世界中で仮想通貨の需要が急上昇しました。

その結果、現在発行しているビットコインでは急増した取引量に対応できなくなってきて、ハードフォークを行うことになったのです。

ビットコインは分裂せざるを得なかった?ビットコインコア派VSビットコインキャッシュ派

ビットコインのハードフォークを行う際には、初めからビットコインを分裂させてビットコインキャッシュを誕生させる目的であったわけではありません。

分裂させずにビットコインのままハードフォークを実装する「ビットコインコア派」と、分裂させてビットコインキャッシュを誕生させる「ビットコインキャッシュ派」で対立していたのです。

ビットコインコア派は主にビットコインの開発者が支持した方法で、ブロックチェーンの取引データを圧縮させるSegwitというシステムを実装させて、取引遅延の問題を解決しようと考えていました。

しかし、Segwitを実装したところで、取引情報の容量を小さくするには限界があります。
短期的に考えるとSegwitを実装することで送金遅れは解消できるでしょうが、将来的に利用者が増えていくと、再度スケーラビリティ問題に直面するのは分かり切っていたのです。

対してビットコインキャッシュ派は、取引データを保存するブロックサイズを8MBまで大きくする方法を提示しました。これは1MBというビットコインのブロックサイズを単純に拡大させることで、保存できる取引情報を増やそうと考えたのです。

実はビットコインにSegwitを実装してしまうと、大手マイナーたちが利用していたAsicBoostというマイニングツールが利用できなくなり、マイナーたちが稼げなくなるという恐れがあったのです。

そこでSegwitのようにいずれ限界が来たとしても、再度ブロックサイズを拡大することが可能であるビットコインキャッシュを、作為的にハードフォークさせる事にしました。

この2つの派閥の議論が2017年5月に行われ、Segwit2xという方法で双方合意することになります。

Segwit2xとはSegwitを実装した後に、ブロックサイズを大きくするという双方の意見を取り入れた方法です。

大手マイニング企業でありAsicの開発者でもあるBITMAIN社と、中国の大手マイナーであるViaBTC主導の元、半ば強硬的にビットコインが分裂させられ、ビットコインキャッシュが2017年8月に誕生することになりました。

ビットコインとビットコインキャッシュの大きな違いは何?

通貨名 Bitcoin(ビットコイン) Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)
取引開始日 2009年1月 2017年8月1日
アルゴリズム PoW PoW
発行上限 2,100万円 2,100万枚
マイニング難易度調整アルゴリズム NDA EDA
時価総額 526,224,448,094円(2018年6月) 1,654,958,719,733円(2018年6月)
ブロック容量 1MB 32MB
ブロック生成速度 10分 10分
Segwit 有り 無し

※ビットコイン=BTC、ビットコインキャッシュ=BCH

◆BTCとBCH ブロック容量の違い

ビットコインとビットコインキャッシュの違いでまず挙げられるのはブロック容量の違いです。

スケーラビリティ問題を解決するために、ビットコインでは1MBだったブロック容量が、ビットコインキャッシュでは8MBまで拡大されています。

このブロック容量の拡大によりビットコインキャッシュは、ビットコインで問題となっていた取引スピードが遅延するという問題を解消しました。

さらにビットコインキャッシュは、2018年5月に行われたビットコインキャッシュのハードフォークによってブロック容量が8MBから32MBへとさらに拡大されビットコインの32倍の容量を誇っています。

◆BTCとBCH Segwitの有無

Segwitとはブロックチェーン上に記録される取引情報のサイズを圧縮するシステムのことを指します。

ビットコインはブロックサイズを大きくせずに、ブロックチェーンの情報を格納したかった為segwitを導入する事になりました。Segwitが実装されたおかげでブロックに保存できる取引情報を増やすことが出来ました。

ビットコインキャッシュ派は、ブロックチェーン含める全ての情報を格納できる新通貨(ビットキャッシュ)を提案していたのでSegwitは導入していません。

◆NDA・EDAの違い

ビットコインとビットコインキャッシュのマイニングは、取引の計算処理が多ければ多いほど、報酬が貰える仕組みになっており、承認を与える方法としてPoWというシステムが採用されています。

ブロックの生成時間は両者とも10分と決まっているので、次のブロックが生成されるまでの10分間で計算処理が出来るように調整されているのですが、ビットコインとビットコインキャッシュではマイニングの難易度が変わっていきます。

ビットコインに導入されている難易度調整システムはNDAと呼ばれており、これはブロックの生成が平均10分に1回行われるように2週間に1度調整するシステムです。

ビットコインキャッシュの場合はNDAに加えてEDAという難易度調整システムを導入しました。これはマイニングを行っているマシンの中で、計算速度が低い場合はマイニングの難易度が自動的に20%下げるシステムです。

ビットコインキャッシュは、ビットコインよりも価格や時価総額が低い仮想通貨ですので、マイニングの難易度を下げることでマイナー(マイニングを行う有志)を集めることを目標にしたのです。

しかしビットコインキャッシュが導入したEDAシステムは、導入当初から安定感がなくブロックが上手く生成されないなどの問題が起きました。

そのためビットコインキャッシュが誕生した3ヶ月後には新たにDAAというシステムが導入されることになります。

DAAは処理速度が安定しているときの難易度変更を避けることや、処理速度が急変したときに難易度を即座に調整すること、そして平均ブロック間隔を600秒に調整することを盛り込んだシステムです。

DAAの導入により、ビットコインキャッシュは取引の遅延が起こりにくい、安定したマイニングが出来るようになりました。

ビットコインのメリット・デメリット

◆メリット

1.送金速度が速い

ビットコインでは即時取引から長くても10分程度で送金が終了します。

しかし現在日常で多く利用されている銀行から銀行への小切手による送金は数日ほど時間がかかります。

銀行の場合は信用調査を行う必要があり、国内から海外への国際送金も同様に時間がかかるのですが、ビットコインは国内だろうが国外だろうが即送金を行うことができます。

2.個人情報が漏れにくい

ビットコインはブロックチェーンによって取引情報が保存されています。

ブロックチェーンは銀行などのように中央集権型ではなく、インターネット上で分散されて保管されているため、ハッキングで個人情報を盗むことは非常に難しくプライバシーが守られています。

◆デメリット

1.ブロック容量が小さい

ビットコインのブロック容量は1MBとビットコインキャッシュと比較して小さく、送金遅れが出る可能性があります。

現在ではSegwitが実装されたことにより、1MBのブロック容量でも実質1.7MB程度まで取引情報を保存できるようになりました。

しかし、今後さらにビットコインの利用者が増えた場合は、再度スケーラビリティ問題に直面することは必至であり、ブロック容量自体を拡大しなければいけなくなる事態が起こる可能性があります。

2.送金手数料が高い

ビットコインは送金速度が速いものの、送金時にかかる送金手数料は高くなっています。

取引量が増えた結果、ビットコインの価格が高騰し、その分手数料も高くなってしまったのです。

ビットコインが誕生した当時は価格も安かったため、送金手数料も数十円程度だったのですが、2017年の急騰時には送金手数料が数千円まで上がりました。

もし今後、またビットコインの価格が上がっていけば送金手数料は数千円台になることが予想されます。

ビットコインキャッシュのメリット・デメリット

◆メリット

1.ブロック容量が大きいため、取引の遅延が起きにくい

ビットコインキャッシュはビットコインと比較して32倍のブロック容量を持っています。

そのため、ビットコインで問題視されているスケーラビリティ問題が起きにくいというメリットがあります。

2.送金手数料が安い

ビットコインは送金遅れに加え、送金手数料の増加が問題視されていますが、原因はブロック容量の小ささによるものです。

しかしビットコインキャッシュではブロック容量を8MBに拡大させてスケーラビリティ問題を解決し、送金手数料を安く抑えることができました。

◆デメリット

マイニングをするためには高額なマシンが必要になる

ビットコインキャッシュはブロックサイズが8MBとビットコインよりも大きいため、より多くの情報量を処理することが出来ます。

しかし、マイニングをする際には、取引の情報量が大きければ大きいほど、処理するパソコンのスペックが求められていくため、一般のパソコンではマイニングをする上で限界があるのです。

ビットコインキャッシュの価格と今後ついて考察

基軸通貨となるビットコインの価格が少しずつですが、価格が下がり続けており、一時的な値上がりはあれどそのまま高い価格が維持できるほどの力が無くなってきています。

これはビットコインを取引する人が少なくなったことが要因であり、2017年のような仮想通貨バブルがもう一度来ない限りは回復が難しいでしょう。

さらに世界各国で仮想通貨を規制する動きが見られており、仮想通貨全体が通貨として認められない可能性もあります。

日常生活に浸透させることが目的のビットコインにおいて、通貨として認められないというのは、ビットコインの存在意義に関わることであり、このまま規制が進めばさらなる価格下落は避けられません。

ビットコインキャッシュにはビットコインにはない価値として、投資の面では優れているということが挙げられます。

ビットコインは2017年8月にSegwitが実装されたおかげでブロックに保存できる取引情報を増やすことが出来ました。

それでも、将来増えるであろう利用者数を考えると送金遅れはいつか起こりえる問題であり、根本的な解決にはなっていないのでは?と思うかもしれません。

しかしビットコインキャッシュは、2018年5月のハードフォークによって、元々7MBと大きかったブロックサイズが32MBまで増え、送金遅れの心配はほぼありません。

さらにビットコインキャッシュの価格自体がビットコインと比較して安いため、送金手数料も1円未満から多くても5円前後と安定して安いのも特徴です。

ビットコインキャッシュはまだまだビットコインに代わる仮想通貨でないものの、投資面での将来的な期待は大きく、今後価格が上がる可能性があります。

実際、海外の仮想通貨取引所や仮想通貨決済会社では、2018年に入ってからビットコインキャッシュを基軸にした企業も徐々に増えてきているため、業界全体が期待されている通貨であることは間違いないでしょう。

ビットコインキャッシュを取り扱いしている取引所

ここではビットコインキャッシュを取り扱っている取引所を紹介していきます。

今回紹介する取引所は全て国内の取引所なので、何か分からないことがあっても安心のサポートを受けることができます。

bitbank(ビットバンク)

仮想通貨全ペアの取引手数料0円を掲げている取引所としての人気の高いbitbankはビットコインキャッシュを早い段階で取り扱った取引所としても知られています。

取り扱っている通貨はビットコイン、リップル、ライトコイン、イーサリアム、モナーコイン、そしてビットコインキャッシュの6つで、国内でもアルトコインの取扱いが多い取引所です。

金融庁と日本仮想通貨事業者協会に登録しており、信頼性の高い取引所となっています。

QUOINEX(コインエクスチェンジ)

顧客から預かっている仮想通貨を100%コールドウォレットで保管している唯一(2018年2月13日時点)の取引所として徐々に人気が高まっている取引所です。

対応通貨ペアが多く、日本円以外にも米ドル、ユーロや香港ドルに対応しており、全53種類もの通貨ペアに対応しています。

他の取引所のようにテレビCMなど大々的な広告を行っていませんが、手数料0円やアルトコインのレバレッジ取引が可能という点から人気があります。

ビットコインキャッシュを取り扱えるウォレットは?

ビットコインキャッシュに対応しているウォレットを紹介していきます。

ウォレットの中でも、不正アクセスがしにくく、安全性が高いという理由でコールドウォレットに絞っていくつかご紹介します。

◆Ledger Nano S

日本におけるコールドウォレットの中でも特に人気の高いのが「Ledger Nano S」です。

15,800円と少々高価なものの、対応通貨が27種類にも及び、USB型の本体は持ち運びにも適しています。

1台持つだけで最大5種類の通貨を保管することができ、他の仮想通貨の管理にも利用することが出来ます。

もし本体を紛失・故障した際もリカバリーする方法があるため、コールドウォレット特有の紛失すると仮想通貨の情報が全て無くなるといった危険性がありません。

レジャーナノS公式サイト

Ledger Nano S(レジャーナノエス)
販売価格 \15,800(税込)
サポート 日本語でのサポートあり
対応通貨 ビットコイン、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ダッシュ

 

◆TREZOR

TREZORもLedger Nano Sと並び、コールドウォレットの中でも人気の高い商品です。

こちらもUSB端末で繋げることが出来るタイプのウォレットになっており、使い勝手は抜群。

15種類の仮想通貨に対応しているため、ビットコインキャッシュ以外の仮想通貨の保管にも適しています。

価格も15,000円前後とLedger Nano Sとほぼ同じ価格帯になっています。

しかしLedger Nano Sよりは対応通貨は少ないのが欠点。

取扱通貨数でいえばLedger Nano Sを選ぶと良いかもしれません。

◆keepkey

ビットコインキャッシュに対応しているコールドウォレット「keepkey」。

保管可能な仮想通貨が5種類と非常に少ないのですが、価格が1万円以下と手ごろであり、限られた仮想通貨だけを保管したい人にとってはピッタリの商品です。

価格の安さだけで考えるのなら、keepkeyも候補の一つに入るでしょう。

しかし日本での取り扱いは少ないので正規入手が難しい可能性があります。

今回の記事のまとめ

ビットコインキャッシュがビットコインから分裂し、誕生してからまだ1年も経っておらず、その違いについてよく分からないという人も多かったのではないでしょうか。

ビットコインキャッシュは、ビットコインの仕様変更から生まれ進化した姿とも言え、ブロックチェーン上のブロックサイズやマイニング難易度の緩和など様々な利点があります。

システム的に見てもビットコインキャッシュはビットコインより優れている仮想通貨なので、将来的に価格が上がる可能性が大いに期待できるでしょう。


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