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【参考版】節約派・平均・贅沢派別の必要な老後資金を大公開!

老後生活にかかる費用は、実際いくら位でしょうか。

今回は最低限、平均と余裕ある生活3パターンそれぞれで必要な平均費用を、統計からの数字と実際に退職生活を送っている方々から聞いた話を合わせて見ていきます。

退職者の方には、現役時代にしておけばよかったお金のことや、今の生活で気を付けていることも合わせて聞いてみました。そのメッセージから今後老後を迎える私たちが学ぶべきことを考えてみましょう。

老後にかかる生活費 目安はこの位

まず老後にかかる費用の内訳と、公的機関から出ている目安の金額を見てみましょう。
生活費の出費項目は、非消費支出消費支出に分けられます。

非消費支出には税金や保険料があります。義務があるのが所得税と住民税、そして国民健康保険料と介護保険料です。それ以外に持ち家なら固定資産税、火災保険や地震保険、車を持っているなら自動車税、そして生命保険料などがあります。

消費支出は食費、水道光熱費、通信費、娯楽交際費や住居費(賃貸の家賃や持ち家の維持費など)などです。

老後に必要な生活費のガイドラインとなる金額は次のようになっています。

平均的な老後の生活費

総務省の『2017年家計調査報告 世帯主の年齢階級別家計支出』によると、世帯主が65歳以上の2人世帯で消費支出平均は238、376円です。これに大体約30,000円の非消費支出が加えると、月々の金額は約27万円となります。

1人暮らしの平均費用は出ていませんが、2人暮らしの6~7割程度が目安なので、大体17万円位となります。

最低限の老後の生活費

生命保険文化センターの『平成28年度生活保障に関する調査 老後の最低日常生活費』によると、2人世帯の必要最低限の生活には、約22万円必要だそうです。1人暮らしだと約15万円となります。

余裕のある老後の生活費

同じく生命保険文化センターの調査結果で、ゆとりある生活には2人世帯で月々約40万円が必要と考える人が多いそうです。1人暮らしだと約28万円です。
もちろん生活スタイル、住んでいる地域や家族形態によって生活費は大きく違ってきますから、あくまでも目安程度に考えましょう。

また、これらの数字には、家の修繕費や葬儀代などの大型出費は含まれていません。一般的には600万円程が予備費として準備しておきたい金額の平均です。

3パターンの退職生活の実例をご紹介

私の周りで退職生活をすでに始めている方々から聞いた、大まかな生活費や、現役中にしておけば良かった事、今の生活で気を付けている事などを、お金の話を中心にまとめてみました。皆様持ち家で、ご夫婦2人暮らし、特に大きな病気やケガもなく生活している方々です。

パターン1 節約派のご夫婦

地方の政令指定都市の70代のご夫婦です。ご主人は中小企業で60歳まで勤務、その後70歳までシルバー人材センターを通じて週に数回、シニア向けパソコン教室でインストラクターをしていたそうです。奥様は子供の成長に合わせてパートをしていた時期もありました。

教育費が多くかかったご家庭で(子供2人は首都圏の4年制私立大学理系に進学)、ローンは退職金で完済しましたが、退職生活スタート時の老後資金は持ち家の評価額を除くと、「世間で危ないと言われる水準」で、1千万円なかったそうです。

現役時代から現在まで株などの運用経験は殆どなく、老後資産は預貯金、年金と持ち家です。

生活費は奥様の主婦として腕前や長年続けている家庭菜園のおかげで、食費は月2万程度との事です。ご夫婦ともにお金のかかる趣味もないので、シルバーパスなどを上手に利用して、近場の博物館など安い娯楽を楽しんでいるそうです。

現役時代は教育費の心配がメインで、老後資金のことは殆ど考えなかったそうです。現役時代に増やすことをもう少し勉強しておけばよかったとの事でした。

今お金で気を付けていることは、医療費がかからないように健康に気を付けること、終活についても考えていて、お葬式は内輪だけで済ませて残された方に負担がかからないようにすると決めたそうです。

もし大きな出費が必要になった場合には、高齢者が持ち家を担保に老後の生活費などを借りることができる、リバースモーゲージ(不動産担保型生活資金)を利用する予定とのことです。

パターン2 平均的なご夫婦

東京郊外の70代のご夫婦で、ご主人は60歳で大手メーカーを退職してから再就職はしていません。奥様は一時期のパートを除き専業主婦です。子供達2人は結婚するまで同居で、仕送りも必要なかったそうです。50代半ばで住宅ローンも完済し、8桁台だった退職金も含め「世間一般で必要と言われる金額」の老後資金で、退職生活をスタートしました。数年に1回オフシーズンに海外旅行を楽しんだり、趣味の習い事を続けたりしているそうです。

老後資産は退職金とローン完済済みの持ち家、現役時代から日本株を数種類保有しているそうですが、退職した今は売買などの運用していないとの事です。

現役時代にしておけば良かったと思うことを聞いたところ、ご主人は特になしとの事でした。奥様は思ったより長生きしそうなので、今後お金が尽きることがないか不安に感じることもあるそうで、昔取った教員免許を生かして仕事に就いておけば良かったとおっしゃっていました。

今の生活でお金に関して気を付けていることは、シニアパスなど割引があるかを必ず確認し、買い物もクーポンを使ったりして無駄なお金を払わないようにしているそうです。体と脳の健康維持にも気を付けていて、脳トレゲームやウォーキングを欠かさないそうです。

お話を聞いた感じでは、総務省の「夫婦2人の平均費用27万円」に近い生活費で暮らしている印象を受けました。

パターン3 贅沢派のご夫婦

最後のご紹介するのは、オーストラリアと日本を行き来しながら生活している60代後半のご夫婦です。ご主人は大手金融機関を60歳で退職、奥様は60歳まで非常勤講師として小学校にお勤めでした。

税金や保険などは両国に払っています。オーストラリアと日本に持ち家があり、年に2回ほど日本とオーストラリアを行き来し、加えて国内旅行などを楽しんでいるそうです。

ご主人の趣味は外国為替や株の運用で、現役時代は金融機関で働いていたので運用にも色々制限があったけれど、退職した今は自由な裁量で取引ができるので楽しいとの事でした。今も収入源となっている国内外不動産や株などを中心に、金融資産を数種類お持ちのようです。

ご夫婦共お金に対し積極的な姿勢がうかがえます。例えば使わないものを貸し借りする「シェアリングエコノミー」などを上手に利用しています。

オーストラリアはシェアリングエコノミーがとても発達していて、こちらのご夫婦もオーストラリアの持ち家と車は、日本滞在中は民泊とカーシェアリングで貸し出していて、食費や日用品の買いものを賄える位の金額になるそうです。

現役時代にしておけば良かった事は、お金に関しては特にないとの事でした。でも今の生活で気を付けていることを聞いたところ、多くのお返事を頂きました。

例えば外国にいる間もずっと日本食にすると高くつくので、オーストラリア滞在中はオーストラリアにあった食生活をするそうです。頻繁に空港に行く機会があっても、無駄に高い空港での食事はなるべくしないこと。何かを買う際には割引は必ずチェックすること。人と食事する時はディナーよりランチか、家に招くことなどです。

余裕はあるけれど無駄遣いはしないという姿勢です。健康を害すると今の生活は続けられないので、毎日適度な運動と野菜中心の食生活を心がけている事、2か国のお金を使うので、為替はいつもチェックする事、そして奥様は退職を機にブランド品を買うのを一切止めたそうです。

無駄遣いをせず健康な生活を送ることで老後を乗り切る

三者三様の生活スタイルですが、無駄なお金を使わない点、健康管理に気を付ける点は共通のようです。

早い段階から少しずつでも老後資金を貯め始め、現役中からお金を賢く使う習慣をつけると、老後生活はより安心できるものになるでしょう。

私も今回お話を聞いて、改めて継続した努力が必要だと実感しました。日々の小さな節約の積み重ねなどは早速実行しようと思いました。少しの手間でも老後生活に大きなプラスになるに違いありません。

このコラムの執筆者

サーロー清雅(さやか)
サーロー清雅(さやか)

豪州在住フリーライター。外資ITコンサルティング企業、米系運用会社にて日本、インド支社勤務後に退職。異文化で海外準富裕層の資産形成に対するスタンスやお金との付き合い方を垣間見る。日本人の金融リタラシー向上へ貢献することをモットーに、国内外の資産運用・投資情報など、人生を豊かにするためのマネー情報を発信中。


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