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株式市場の仕組み!発行市場や流通市場、証券会社の役割も解説

株を買ったことはあっても、実際、株がどのように取引されているか、株式市場の仕組みまで知っている人はそんなにいません。

仕組みがわかると、市場の雰囲気や熱気を感じることができて株の取引をしやすくなり、株式投資で成功しやすくなります。

そこで、株の取引が行われる証券市場の種類や仕組みについて見ていきましょう。

株式市場には2つのタイプがある

株を買いたい人と売りたい人を結び付け、売買取引を成立させる場所が証券市場です。

一口に市場といっても、証券市場には取引形態や取引対象の違いで発行市場流通市場の2つがあります。

発行市場とは、株式会社が資金を調達するために新たに株を売り出す市場のことです。

市場という名前がついていますが、実際に取引所があるわけではありません。

新株を発行する企業やその株を引き受けた証券会社が投資家を募り、新しい株を最初に買ってくれる投資家を探すので、「プライマリーマーケット」とも呼ばれています。

一方、流通市場は、すでに発行された株を取引する市場のことです。

こちらは実際に「証券取引所」という市場があり、その市場で投資家同士が「いくらで売りたい」「いくらで買いたい」と値段を出し合うことで取引が成立します。

すでに発行済みの株を売買するため、「セカンダリーマーケット」とも呼ばれています。

簡単に言うと、新品の株の買い手を見つけるのが発行市場、中古の株の売買が行われるのが流通市場といえるでしょう。

ちなみに、株価が上がる直接の原因は、買いたい投資家が多く、売りたい投資家が少ないことです。

市場の中で、需要が多く、供給が少ないと株価は上昇しやすくなります。

発行市場と流通市場は、買いたい投資家(需要)と売りたい人(供給)の需給のバランスによって価格が上がったり下がったりするのです。

発行市場とは何か? IPOや公募増資の仕組み

発行市場は、新規に株や債券など有価証券を発行する市場のことを指します。

市場という名前がついていますが、売買される取引所が存在するわけではありません。

企業が外部から資金調達するために、新たに株や社債を発行して売り出す行為そのものが発行市場なのです。

新株発行による資金調達は「エクイティファイナンス」と呼ばれます。

多くの場合、証券会社などが新株の発行の引き受け先となり、売り出し価格や発行株数などの条件を決め、投資家を募集して直接、売りさばく形になります。

新株の引き受けは「アンダーライティング業務」といわれる証券会社の主要業務の1つです。

発行市場での新株発行・販売で非常にポピュラーなものといえば、IPO(新規株式公開)や公募増資です。

IPOは、まだ証券取引所に上場していない新興企業が新たに株式市場に株を上場することです。

上場前には株主数など上場の条件を満たすために、広く投資家を募って価格を決めたうえで株式購入者の公開募集を行うことが、発行市場で行われます。

通常、新規公開株は流通市場である証券取引所に上場したあと値上がりすることが多いため、IPOの公募には投資家の買い入れ希望が殺到して抽選になります。

発行市場でIPO株を入手した投資家は、その株が証券取引所という流通市場に上場されたあとは自由に売却することができます。

一方、公募増資とは、すでに上場している企業が資金調達のために新株を発行して、既存の投資家に買ってもらい、第三者の新たな投資家から資金を得るために行います。

発行した株式で調達した資金は企業の純資産である自己資本となるため、資本増強という意味で増資と呼ばれます。

流通市場の仕組みと需給関係について

流通市場は、すでに発行されている株式や債券などの証券を、投資家同士が証券会社の仲介のもと、時価で売買する市場のことです。

売買市場とも呼ばれ、具体的には証券取引所での取引を指します。

流通市場では日々、「株をいくらで買いたい」という投資家と「いくらで売りたい」という投資家が上場証券の売買取引を行っています。

株価を決めるのは需要供給です。

その株を買いたいという投資家の需要が、売りたいという供給を上回っていると株価は上昇します。

反対にその株を売りたいという供給が需要に勝っていると、株価は下落します。

つまり、株式投資の極意は流通市場で買いたい投資家が多いか、売りたい投資家が多いかという需給関係を読むことになります。

日々、投資家たちの取引が円滑に行われる環境を整え、需給のバランスに応じて公正な株価決定を行うのが、流通市場の持つ社会的役割です。

株の流通市場・証券取引所はどこにある?

株の流通市場はいったい、どこにあるのでしょうか?

株が取引されている証券取引所は全国に5つあります。

一番、大きな流通市場は東京の中央区日本橋兜町に本社がある日本取引所の東京証券取引所(略して「東証(とうしょう)」)です。
東証には、上場するための条件が厳しく、主に大企業が上場する東証1部、上場条件が比較的緩い東証2部、主に新興企業が上場する東証マザーズとジャスダック(JASDAQ)の4つの市場があります。

東証は2013年1月に大阪証券取引所と合併し、日本取引所という上場会社になりました。

2013年7月には大阪取引所の株の取引も東証でまとめて行うようになり、流通市場としてはダントツの規模と取引数を誇っています。

上場会社の数は東証1部2042社、2部524社、マザーズ245社、JASDAQ750社など全部で3584社にのぼります(2017年12月1日時点、以下同)。

一方、合併相手で大阪の中央区北浜にある大阪取引所では現在、株は売買されておらず、もっぱら先物やオプションといった金融派生商品(デリバティブ)の取引が行われています。

トヨタ自動車など優良企業がひしめく名古屋の中区栄にある名古屋証券取引所にも、市場1部、2部、新興企業中心の名証セントレックス市場があります。

上場している企業は全部で291社あり、その中で名証だけでしか取引できない単独上場会社は72社です。

札幌証券取引所は北海道の札幌市中央区南1条にあり、本則市場と呼ばれる一般市場と、新興企業向けのアンビシャス市場があります。単独上場会社数は17社です。

アンビシャス市場には、ダイエットジムを運営しテレビCMでも有名なRIZAPグループが単独上場しています。

福岡証券取引所は福岡市中央区天神に本社があり、本則市場と新興企業が上場するQ-Boardがあり、単独上場は27社です。

証券取引所で株の取引ができるのは土日祝日を除くウィークデイだけで、東証の場合、午前9時~11時半の「前場(ぜんば)」と午後12時30分~3時までの「後場(ごば)」に分けられています。
JASDAQだけは午後3時10分まで取引されるなど、各取引所で多少の時間の違いはありますが、取引が行われるのはいずれも午前、午後の昼間だけです。

市場で株価が決定する方法には、板寄せ方式ザラ場方式という2つがあります。

板寄せとは、株の取引が始まる前場や後場の開始(「寄り付き」といいます)や終了時(「引け」と呼びます)に、取引所が市場に発注されている買い注文・売り注文の総量に基づいて株価を決めることを言います。

ザラ場とは、取引が行われている時間帯のことで、投資家が出した注文価格が同じなら注文の早いほうから順に売買が成立するオークション形式で株価が決まっていきます。

最近では、夜間でも株の取引ができるように証券会社が私設の取引システムを構築して投資家の売買を取り次ぐ「PTS」という私設取引所もあります。

公的な取引所ではないため売買高が少なく、価格決定力は劣りますが、PTS取引も流通市場の1つです。

株式市場における証券会社の役割とは?

東証をはじめ全国に5つある証券取引所ですが、個人投資家が自らの売買注文を直接、株式市場に出すことはできません。

証券取引所で株の取引を行なえるのは、証券取引所所属の証券取引所会員や一般正会員として認められた証券会社だけです。

ちょうど魚市場のセリ市では顧客の依頼を受けた仲買人が魚を競り落とすように、証券取引所では証券会社が自社に証券口座を持つ投資家の売買注文を取りまとめて発注します。

売買注文の取り次ぎは「ブローカー業務」といわれ、その際に顧客から徴収する売買手数料は証券会社の大きな収益源になっています。

個人投資家が、株を売買する相手を独力で見つけるのは至難の技です。

取引価格をいくらにするか、値段を決めるのも一苦労です。

株式の売買が日々行われる証券取引所、取引所に売買注文を取り次いでくれる証券会社がいるからこそ、いつでも自由自在に株の取引ができるのです。

まとめ

株式投資の極意は株価が値上がりしそうな株を買うことです。

株価が上がる直接的な原因は、その株を買いたい投資家が、売りたい投資家より多いことです。

株の買い手と売り手の力関係を見るうえで、株が取引されている証券市場の観察は欠かせません。

インターネット取引のできるネット証券会社などに証券口座を持つと、株価ごとに買い注文や売り注文が何株あるかを示した「売買板」を見ることができます。

売買板こそ、株の取引が行われている市場そのものです。

買い注文と売り注文の数量の変化や株価の値動きを見ることで、買いと売りのどちらの勢いが強いかを判断することが、株式投資で成功する秘訣の1つなのです。


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