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会社四季報の読み方を学ぼう!

『会社四季報』には、全上場企業の企業概要や業績データが、コンパクトにまとめられています。

ページをめくって見出しを拾い読みするだけでも、上場企業の最新の業績動向が見えてきます。

投資家必携のバイブル『会社四季報』の読み方について解説していくことにします。

投資家必携のバイブル

『会社四季報』は、四半期決算に合わせ、3月、6月、9月、12月の15日前後に発売されています。

業績好調な銘柄を見つけてこれに投資するか、足下の業績は悪くても、最悪期を脱出しそうな銘柄を拾って長期保有するか、投資スタイルによって銘柄発掘の視点が違ってきますが、個別銘柄のファンダメンタルズ(売上高や営業利益などの業績や資産、借入金などの財務状況)分析において、バイブル的な存在となっています。

基本情報、業績予想記事、材料記事

2017年12月末現在、上場企業数は3,862社を数えます。

株式投資をはじめるにしても、どの企業を選べばいいのか、選べたとしてどんなタイミングで投資すればいいのか、簡単には決められないものです。

『会社四季報』には、社名、住所、事業内容、社員数、平均年齢、役員一覧などの基本情報に加え、四半期ごとの業績予想記事、材料記事が掲載されています。

記事を執筆しているのは、発行元である東洋経済新報社の担当記者です。

取材に基づいた記者のコメントに注目

上場企業の業績予想を紹介する紙媒体は、東洋経済新報社の『会社四季報』のほかに、日本経済新聞社が発刊する『日経会社情報』がありましたが、こちらは会社予想の業績見通しをそのまま掲載していたために、発行部数が低迷し「2017年春号」を最後に休刊となっています。

『会社四季報』担当記者が独自取材したとは言え、会社予想より強めや弱めに見た業績予想がいつも的を射るとは限りません。

しかし、会社予想より強めにした理由、弱めにした理由を考えることは投資力を磨く生きた教材となりますし、記事の内容が周知徹底された時に、株価はどう動くと読むのかが重要です。

そのために、どんな投資行動を選択すればよいのか、経験を積んでいくことができます。

全上場企業の最新情報が確認できる

書店に足を運んで、本体価格1,907円+税を支払って『会社四季報』を購入します。

1社あたり3分間の時間をかけて、業績予想記事、材料記事を読んでいくとします。上場企業は、3,862社を数えますから、全ての記事を読破するためには、1日10時間を割いても、19日間かかることになります。

スマートフォンがあれば、いつでもどこでも投資情報を手に入れられる時代に、なぜ、多くの個人投資家が、書籍版の『会社四季報』を購入して、すぐに目を通し、気になる銘柄をチェックしているのでしょうか。

それは、『会社四季報』を継続して読むことで、株式投資において必要不可欠な金融リテラシーを自然と身につけることができるからです。

継続して読むことで、金融リテラシーが身に付く

金融リテラシーとは、金融に関する知識や情報だけでなく、リスクとリターンの関係を正しく理解し、自らの意思で判断できる能力です。

『会社四季報』で個別銘柄のファンダメンタルズを確認しなくても、株式投資はできますし、上昇相場の波に乗って資産を大きく殖やすことは可能です。

しかし、「相場で稼いだお金は、いずれ相場でなくす運命にある」という戒めがあるように、上昇相場の成功体験を引き摺って、リスクへの対応がおろそかになり、相場で稼いだお金をなくしてしまい、株式市場から退場した個人投資家は、それこそ星の数ほどいる現実があります。

株式投資とは、大切な資金を企業に投資して、リスクと引き換えにリターンを得ようとする経済行動です。

リスクとリターンの関係を正しく理解するために、『会社四季報』はうってつけの教科書なのです。

『会社四季報』はこうして読む

『会社四季報』に最初のページに掲載されている銘柄は、証券コード1301極洋です。

社名の欄に決算月、設立、上場、事業の特色、連結事業、海外比率を確認することができます。展開するブランド名や製品名を知っていても、意外に企業名を知らないことがありますので、企業名を見ただけで事業の特色が、スラスラ出てくるようにしたいものです。

業績予想欄、材料欄に付けられる見出しに注目

次に確認するのは、業績予想のコメントと見出しです。

担当記者が、独自取材した内容は、業績予想欄(19文字、5行)、材料欄(19文字、4行)に詰め込まれ、【】で括られた冒頭には、2〜5文字の見出しが付けられています。

業績予想欄の見出しは、過去の実績との比較、3ヶ月前に発行した前号との比較、配当など、73個の見出しの中から選ばれ、材料欄の見出しは、3ヶ月後の『会社四季報』発売までの注目ワードが飾ります。

要注目の見出しは【独自増額】と【独自減額】

業績予想欄の【絶好調】【連続増配】【増益幅拡大】は、株価に対してポジティブに働く一方で、【減収減益】【無配続く】【大幅減額】は、どうしてもマイナスイメージが強くなります。

『会社四季報』読者の注目の的になっているのは、記者の独自取材から会社計画の業績予想に対して強めに予想する【独自増額】です。

株価の指標であるTOPIX(東証株価指数=東証1部上場の全銘柄を対象とする株価指数)をアウトパフォーム(TOPIXより一定期間の株価上昇率が上回ること)していることもあり、業績予想欄の見出しだけをチェックして、【独自増額】に投資する個人投資家もいるくらいです。

ポジティブな【独自増額】があれば、ネガティブな【独自減額】もありますから注意が必要となります。

投資銘柄を発掘する投資家だけでなく、株式を長期保有する投資家にとっても、業績予想欄の見出しチェックは欠かせないものとなっています。

同業他社と比較して割高なのか割安なのか判断する

『会社四季報』を読むにあたって、最優先すべきは業績予想欄、材料欄のコメントと見出しの確認ですが、時間的な余裕があれば、月足長期チャートで株価のトレンドや株価指標、直近3年の配当などにも目を通しておきたいところです。

さらに、自己資本比率や有利子負債などの財務指標、株主の構成や直近7年の業績にも目を通して、同業他社と比較して相対的に割高なのか割安なのか、判断する姿勢もあった方がよいでしょう。

春・夏・秋・新春で異なるチェックポイント

3月、6月、9月、12月と年に4回発売される『会社四季報』の最大の特徴は、発売時期が四半期決算に連動しているということです。

3月発売の春号では、4〜12月までの業績進捗状況を踏まえた上で、今期業績の終着点を探ることになります。

増配観測なども注視しつつ、4月以降の来期の業績トレンドを思い描きながら、銘柄選別に役立てたい号です。

夏号のチェックポイント

6月発売の夏号には、3月決算実績が収録されていますから、利益水準や株価水準を同業他社と比較しやすくなります。

独自取材した記者の業績予想コメントや見出しが、最も注目されるのが夏号です。

「Sell in May and go away」。

株式市場には、5月になったら株を売って、相場から離れろという経験則があります。

5月の下落リスクに備える一方で、6月に入ると、月末に控える株主総会を意識した企業から、自社株買いなど株主還元の施策が発表されるのではなか、という期待感が高まる時期でもあります。

秋号と新春(冬)号のチェックポイント

9月発売の秋号では、4〜6月第一四半期の業績の推移から、増額なのか減額なのか上半期期業績の方向性が見えてくる時期となります。

12月に発売される新春号には、9月中間決算が掲載されています。

業績予想に対する進捗状況を確認しながら、通期の収益見通しが上方修正されるのか、下方修正されるのか、見極めながら、新年度の業績予想にも注目していくことになります。

投資初心者に向いている書籍の『会社四季報』

『会社四季報』1冊に詰め込まれている情報量はとても多く、1ページあたり2社掲載しても、重さは約1キロとなります。

雑誌感覚で気軽に持ち運びすることはできませんし、発売日が毎号数日ずれるため、つい買いそびれてしまうこともあります。

割引率はわずかですが、日本全国送料無料、発売日当日に届く定期購読(1年4冊で8,000円、2年8冊で15,500円)の利用がオススメとなります。

これから株式投資をはじめる人、投資経験が3年に満たない若葉マークの投資家には、ページをめくりながら、業績予想記事の見出しをチェックできる書籍の『会社四季報』が向いていると言えるでしょう。

使い勝手の良さなら『会社四季報ONLINE』

ノートパソコンやタブレットPC、スマートフォンの操作に慣れている平成生まれの人たちには、横書きのWeb版『会社四季報ONLINE』の方が読みやすいかもしれません。

ただし、初心中級者向けのベーシックプランは月額1,000円+税、上級者・プロ仕様のプレミアムプランなると、月額5,000円+税と、書籍のコストより割高となります。

『会社四季報ONLINE』では、最新号の業績予想だけでなく、バックナンバーも読むことができます。

また、アプリと連携し、いつでもどこでも『会社四季報』や最新ニュースをチェックできます。チャート機能も多彩で、高度なスクリーニング(銘柄検索)機能もあり、四季報発売前に最新の業績予想を手に入れ、先回りして売買することも可能となっています。

証券会社に口座を開設して『会社四季報』を無料で読む

一定程度の投資経験を積んで、まとまった投資金額を運用している場合には、『会社四季報ONLINE』を利用しない手はないと言えますが、株式投資の実践を通して『会社四季報』を読みこなしていこうと考えるならのであれば、口座を開設すると、会社四季報を無料で読むことができるネット証券をオススメします。

『会社四季報』が無料で読める証券会社は、SBI証券、GMOクリック証券、マネックス証券、楽天証券です。

まとめ

『会社四季報』が重視しているのは、本業の儲けを表す「営業利益」です。

記者が独自取材、独自分析した業績予想記事欄の見出しには、プラスイメージの【独自増額】【連続最高益】や、中立の【横ばい】、マイナスイメージの【独自減額】【減配も】など、業績予想のエッセンスが凝縮されています。

好業績銘柄を追い掛けるのか、業績不振銘柄の底入れに期待するのか、投資スタンスによって、業績予想記事欄の見出しの拾い方は異なってきますが、読み続けることで、リスクとリターンの関係を正しく理解し、自らの意思で判断できる金融リテラシーを身に付けていくことができます。


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