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先物取引は、決められた日に現在決めた価格で売買する契約

「先物取引」と聞くと、原油とか金などの「商品先物取引」をイメージされる方も多いのではないでしょうか。

しかし、今から説明させていただく「先物取引」は、商品先物取引ではなく「金融先物取引」の方です。

「金融先物取引」とは、価格や数値が変動する日経平均株価や国債、為替、金利などについて、あらかじめ決められた受渡日に現時点で決めた約定価格で売買する契約のことです。

そこで、「金融先物取引」について、初心者にもわかりやすく説明いたします。

先物取引とは

それでは、先物取引について説明し、金融先物取引では、どのような種類のものがあるのでしょうか。

まず、先物取引とは何でしょうか。

先物取引とは、対象とするものについて、あらかじめ決められた受渡日に現時点で決めた約定価格で売買する契約のことです。

例えば、商品先物であれば、1か月後の大豆や麦などの値段を予測して売買し、金融先物であれば、価格や数値が変動する日経平均株価や国債、為替、金利などについて売買することになります。

実は、世界で初めて先物取引が行われたのは、1730年に江戸幕府が設けた大坂堂島米会所で行われた米の先物取引が始まりであるといわれています。

米の先物取引が始まりなので、先物取引の売買単位は、「枚」と呼ばれ、その名残が残っています。

金融先物取引が対象としている商品の例をいくつか挙げてみましょう。

外国為替証拠金取引

いわゆる「FX取引」で、東京金融取引所で取引されている「くりっく365」が有名です。

様々な為替通貨を扱っており、円/米ドル、円/ユーロ、ユーロ/米ドルはもちろんのこと、オーストラリアドルや南アフリカランド、スイスフランまで、対象となる通貨は多岐に渡ります。

株価指数先物取引

東京証券取引所や、大阪証券取引所などで取引されています。

商品としては、

・日経平均株価先物
・日経株価指数300先物
・日経225mini
・マザーズ先物
・東証株価指数先物

が挙げられ、日経平均株価、TOPIX、日経300、マザーズ指数などが対象となっています。

特に、日経平均先物や日経平均先物miniは個人投資家にも人気があります。

国債先物取引

日本国債を取引対象とします。

東京証券取引所で取引されており、中期、長期、超長期の国際標準物を対象としています。

個人投資家のシェアは低く、主に機関投資家が売買を行っています。

金利先物取引

短期金利を取引対象とします。

ユーロ円の金利を対象としたものなどがあります。

ユーロ円とは、日本以外の市場で取引される円通貨です。

金利先物取引も、機関投資家による売買が主なものとなっています。

最近では、日経平均先物や為替指数取引など、今でこそ個人投資家にとってもなじみ深いものとなりましたが、過去は、もともとはプロの投資家たちで占められていたものでした。

先物取引のメリット

先物取引のメリットの「差金決済」や「レバレッジ効果」ついて初心者にもわかりやすく説明をいたしましょう。

最初に、差金決済についてです。

金融先物取引は、差金決済ができます。

現物取引では、実際の現物の受け渡しを行って決済を行います。

そのため、売買代金の全額を用意しなければなりません。

しかし、先物取引は、将来の特定の日に、特定の銘柄を決められた価格で取引することを約束するものなので、証券会社に預けた証拠金を元に、売りと買いの差額の授受だけで決済を行うことができます。

売りと買いの差額の授受だけで決済を行うことができるので、株式投資のように事前に多くの運用資金を準備しておく必要がないことが大きなポイントです。

また、現物の株式取引であれば、その日のうちの同一銘柄を同一資金で何度も売買することはできないのですが、先物取引は差金決済であるため、何度でも同じ銘柄を売買することができます。

一つ例に挙げてみましょう。

現物取引において、Aという銘柄を100万円分購入して、その日のうちに100万円分売却した場合、さらにその日のうちにまた同じ銘柄の株式を100万円分購入しようとした場合は、別に100万円を用意しなければ購入することはできないのです。

一日で同一の資金を元に何回も同一の銘柄の売買を繰り返して決済するような取引は、現物取引では禁止されています。

しかし、先物取引を使って一日のうちに同一の株式を何度も売買することについては認められているのです。

先物取引は何度も売買が出来るので、1日に売買を繰り返すデイトレードをされるような人にとっては、先物取引のほうが資金効率がよいと言えるのかもしれません。

次に、レバレッジ効果について説明しましょう。

レバレッジとは、証拠金にかける「てこ」のようなもので、少ない資本金でも大きな取引ができるようになることをいいます。

これは現物取引にはない特徴で、先物取引は、差金決済という仕組み上、レバレッジを効かせることができます。

例えば、日経先物やFXであれば、現在であればおよそ25倍のレバレッジを効かせることができます。

100万円の証拠金があれば、2500万円分までの取引が可能であるのです。

例えば、現物の株式投資で、日経平均ETFを100万円分買ったとして、日経平均が20000円として、変動幅が1%、つまり日経平均が200円動いたとしても1万円しか利益は上がりません。

しかし、日経平均先物ミニ取引で100万円の証拠金でフルに買ったとすれば、日経平均が1%ほど動いたとするとおよそ25万円の利益となります。

25万円の利益は、大変大きいですね。

少ない資金で大きな金額を運用することができることができるので、大きく稼ぐチャンスがあると言えるのではないでしょうか。

ただし、レバレッジが使えるということは、予想が外れると大きく損失が出てしまう可能性もあるので、このあたりはよく考えた上で判断していく必要があります。

また、取引対象や相場状況によってレバレッジも変動したり違ったりするので、覚えておいたほうがよいと思います。

先物取引の特徴として、値下がり時でも利益のチャンスがあることが挙げられます。

現物取引であれば、株式を安く買い、高値で売らなければ利益を上げることはできません。

しかし、日経平均先物取引のような金融先物取引は現物を持っていなくても「売り」から入ることができ、株式市場が下落局面であったとしても利益を上げることができるのです。

例に挙げると、日経平均先物を22000円で売り建てて、21000円まで買い戻す、ということです。

「売り」から入ることを利用すると、現物株式を様々な銘柄を保有している投資家でも、下落局面を迎えた際に日経平均先物を売り建てることにより、保有している現物株式の株価が下落したとしても損失をカバーすることができます。

「売り」から入ることによってあらゆる状況で取引のチャンスがあるといえるのではないでしょうか。

もう一つのメリットとしては、取引時間が現物取引と異なる点が挙げられます。

例えば、日経平均先物取引であれば、夜間取引ができるのです。

東京証券取引所などの証券取引所で株式の現物取引ができる時間は、9時か11時半、12時半から15時までが取引可能な時間です。

例えば、日経平均先物であれば、日中は8時45分から15時15分まで取引することができます。

現物取引と違って、昼休みがないので、日本銀行の金融政策決定会合が発表されることの多い昼休みの時間帯でも取引をすることができます。

日経平均先物取引は夜間市場も存在し、16時半から翌朝の5時半までが取引時間となっています。

このため、日中は運用することが難しいサラリーマンの投資家であっても、仕事が終わってからの時間でも取引をすることが可能となっています。

特に、夜間にこそ、重要な海外の様々な統計が発表されますから、その時間帯に運用できることは大変大きな利点だと思います。

さらに、アメリカ市場が動いている時間にも運用できるので、ニューヨーク市場の動向を見ながら売買できるのも、メリットであるといえるのではないでしょうか。

現物取引ができない時間帯に災害等の突発的なアクシデントがあったとしても、夜間市場で日経平均先物を売り建てておけば、現物株の損失をカバーすることもできます。

先物取引のデメリット

先物取引のデメリットについて説明しましょう。

最大のデメリットは、リスクコントロールを誤ると、投資金額以上の損失が出てしまう可能性があるということです。

例えば、日経平均先物で運用していた場合、大地震などの災害が発生するなどの大きなイベントが発生してしまうと、一気に株価が暴落してしまう場合があります。

株価が暴落した際には、損切りやあらかじめ設定していたロスカットラインでも値が付かない場合があり、投資金額以上の損失を被ってしまう場合があります。

投資金額以上の損失を被った場合は、不足金を支払わなければならなくなってしまうので注意が必要です。

また、金融先物取引では、運用するために必要な証拠金の金額が相場変動により変わることがあります。

毎日運用状況がチェックされるのですが、その際に必要となる証拠金が、損失や証拠金の変動などにより不足している状態に陥ってしまうと、「追証」と呼ばれる追加証拠金を支払わねば、強制決済されてしまう場合があります。

もう一つのデメリットは、「先物取引」には商品ごとに「取引期限」というものが存在する場合があります。

日経平均先物であれば、3月、6月、9月、12月に取引期限があります。

例えば、2018年の4月に同年6月限月の日経先物に投資した場合、6月までに決済しなければならないということになります。

まとめ

金融先物取引は日経平均株価などの株式を対象にしたもの、為替を対象にしたもの、国債や金利その他、様々なものを運用対象としたものがあります。

先物取引の特徴は、現物取引と違い、先物取引は差金決済であることから、運用資金が少なかったとしても、それを証拠金としてレバレッジをかけることで大きな金額を運用することができます。

また、差金決済なので、同一日においても、何度でも取引することができます。

最大のリスクは、大きくレバレッジをかけることができる点で、投資した金額以上の損失を被る可能性がある点です。

是非、先物取引で、大きな利益を上げて頂ければ幸いです。


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