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医療保険と生命保険はなにが違うの?比較して理解する保険の違い

人間にかける保険は、大きく生命保険と医療保険とに分かれます。
今回は、この2つの違いについて解説いたしましょう!

遺族のための生命保険

契約者の死亡時に保険金が支払われるのが生命保険

生命保険は、その名の通り契約者の生命に保険がかけられています。

しかし、死亡してしまった人は保険金を受け取れないので、生命保険は遺族の生活費のための保険だと言えます。

こういった側面を補強するため、死亡時だけでなく、保険会社が定める高度障害状態になっても保険金が支払われる商品が主流になっています。

生命保険の基本形は大きく3種類

生命保険は、保険期間と保険金の受け取り方によって、大きく3種類に分けることができます。

●定期保険

10年間や60歳までなど、保障期間が定められている保険です。

契約時に定めた保障期間を過ぎると保険契約は消滅し、返戻金や満期金などがないため、「掛け捨て型保険」とも呼ばれます。

●終身保険

終身保険は定期保険とは対照的に、保障が一生涯続く保険です。

一生涯死亡保障が続くということは、途中解約しない限りは必ず保険金を受け取れるということですね。

死亡保障と貯蓄機能を備えており、保険料が積立てられていくので解約時には解約返戻金を受け取ることができます。

このため、終身保険は「貯蓄型保険」とも呼ばれます。

近年は、保険料払込期間の解約返戻金額を抑えることで支払保険料も低く設定されている、貯蓄性を重視した「低解約返戻金型終身保険」が多く販売されています。

●養老保険

終身保険と同じく「貯蓄型保険」と呼ばれるのが、この養老保険です。

一定期間の保険期間中に万一のことがあれば死亡保険金が支払われ、満期を迎えたときには死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れます。

死亡時に遺族が生活に困らないようにかけるのが、生命保険だということですね!
でも遺族の生活保障って、1000万円単位で必要な場合もたくさんあるんじゃないですか?
そんなに高額な保険金を受け取るためにどれだけの保険料が必要か、ちょっと怖いですよ…。

ふぉっふぉ。心配無用じゃ。
ためしに、実際に販売されている生命保険を例に挙げて、定期保険と終身保険の保険料をシミュレーションしてみようかの。

定期保険の月額保険料は割安!

定期保険と終身保険の保険料はどれくらい違いがあるのでしょうか。

オリックス生命の定期保険「ファインセーブ」と終身保険「ライズ」で比較してみます。

 定期保険「ファインセーブ」終身保険「ライズ」
保険金額1,000万円1,000万円
保険期間60歳まで30年間終身
保険料払込期間60歳まで30年間
月額保険料2,810円2万1,740円

※契約者を30歳男性としてシミュレーション

同じ保険金額でも、終身保険は月額2万円以上の保険料が必要な一方で、定期保険の保険料は月額3,000円弱で済みます。

少ない保険料で大きな保障が得られるのが、定期保険の長所だと言えますね。

自身の手術や入院に備える医療保険

医療保険では手術給付金や入院給付金が受け取れる

死亡や高度障害状態に備える生命保険に対して、契約者自身に医療が必要になったときに備えるのが医療保険です。

病気やけがにより手術や入院をしたときに、その内容や期間に応じて保険金を受け取ることができます。

それでは実際に販売されている医療保険で、その保障内容を確認してみましょう。

ここではオリックス生命の医療保険「新キュア」を例に挙げます。

入院給付金入院給付金日額5,000円(1入院につき60日,通算1,000日が限度)
手術給付金入院中の手術なら1手術につき10万円
外来での手術なら1入院につき2万5,000円
保険期間:終身  月額保険料:1,582円

※契約者を30歳男性としてシミュレーション

なるほど!入院の日数や手術の回数に対して保険金を受け取れるのが、医療保険なんですね。

その通りじゃ。手術や入院の時には、公的保険適用外の出費が生じるし、その間は仕事ができないために収入が途絶えることも考えられるからの。

博士、でも入院や手術の保障だけじゃ、足りないんじゃないですか?
自宅での闘病が長びいたり、通院がつづくこともありますよね?
それに1入院の入院給付金支払限度日数が60日って、十分なのでしょうか…。

うむ。良いところに目をつけたの!
そういうところは特約や、別の種類の医療保険で備えるのじゃよ。

特定の疾病には、専用の医療保険や特約で備えよう

入院給付金と手術給付金というだけの、基本的な医療保険の保障内容だけでは不安だという人もいるかもしれません。

そういう人は、特定疾病に対応した医療保険や、医療保険に特約を付けることを検討しましょう。

主な医療保険の種類・特約を紹介します。

保障対象保障内容
がん保険
がんに関する特約
がんと診断されたときに保険金が一時金として支払われたり、入院給付金支払限度日数が無制限になったりするなど、がんに対して手厚い保障が得られます。
三大疾病保険
三大疾病に関する特約
がんに加えて脳血管疾患(脳卒中など)と心疾患(急性心筋梗塞など)と診断されたときに一時金が受け取れたり、入院給付金支払限度日数が延びたりします。
七大生活習慣病特約上記三大疾病に加えて、糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全による入院について、入院給付金支払限度日数が延びます。
女性疾病保険
女性疾病に関する特約
乳がんなど女性特有の疾病だと診断されると、一時金が受け取れたり手術・入院給付金額が倍増したりします。
通院保険
通院に関する特約
手術後や入院後の通院についても、日数に応じて通院給付金が支払われます。
先進医療特約重量子線治療などの公的医療保険適用外の厚生労働省が定める先進医療を受けたときに、その技術料と同額の保険金が受け取れます。
保険料払込免除特約がんや三大疾病だと診断されたときに、以後の保険料を払い込む必要がなくなります。

ここで注意しておかなければならないのは、同じ名前の特約でも保険商品(生命保険会社)によって、保障内容が異なるということです。

例えば「七大生活習慣病特約」では、7つに含まれる疾病が入れ替わっていたり、保障範囲が大小したりすることがあります。

またある保険商品では入院給付金支払限度日数が無制限になるところが、別の保険商品では倍に延長するだけ、ということもあるのです。

ですから医療保険を選択する際には、どの保障を特約で備えるのか、どの保障を別の専用の医療保険で備えるのかを総合的に検討するべきでしょう。

一家の収入を担う人には生命保険が必要

博士、生命保険と医療保険が全然違うってことは、よく分かりました。
だけど、いざ自分はどちらの保険にどんなふうに入ろうかって考えると、フリーズしてしまいます…。
私に必要な保険って、どっちなんですか?

ふ~む。加入できるのは生命保険と医療保険のどちらか片方だけ、ということはないはずじゃよ。
「自分にはどんな保険が適しているか」ではなく、「生命保険と医療保険はどんな人向けに設計された保険なのか」と考えてみてはどうかのう。
例えば死亡時に保険金が支払われる生命保険は、契約者のための保険ではないはずじゃろ?

ええ。生命保険は遺族の生活を助けるための保険です。
…なるほど!その人が亡くなったら金銭面で困ってしまう人、例えば収入のない専業主婦(夫)やその子どもなんかが真っ先に思い浮かびますね!

世帯収入の大部分を稼いでいる人はまず生命保険を検討しよう

収入源となっている家族が1人しかいない専業主婦世帯で、その稼ぎ頭に万一のことがあると、いきなり世帯収入がゼロになってしまいます。

もちろん遺族が働いて収入を得る方法もありますが、大切な人を亡くしてすぐには困難な場合もあります。

そのような事態に備えるための保険が、生命保険なのです。

ですから、

  • 結婚してパートナーが専業主婦(夫)になる
  • 妻が出産して育児が必要になり、夫婦の片方の収入が減る
  • 生計を一にしている親が退職する

例えば以上のようなタイミングで、生命保険の加入を検討すべきです。

遺族の生活保障のような大きな保障を得るには、掛け捨て型の定期保険が向いています。

子どもの成長に必要な生活費のように、必要保障額がだんだんと減っていくことが予測できるのであれば、逓減型保険や収入保障型保険を検討するのも良いでしょう。

また共働き世帯であっても、夫婦両方の収入で生活が成り立っている場合があります。

この場合には、妻に万一がある場合と夫に万一がある場合の両方を想定して、妻にも夫にも生命保険を検討しましょう。

終身保険や養老保険は、目的を明確にして加入しよう

貯蓄型生命保険である終身保険や養老保険についても、目標を定めて加入を検討しましょう。

終身保険は必ず保険金が受け取れ、途中解約しなければ元本割れしないことがほとんどです。

ですから自身の葬儀代の準備や、老後の生活資金の準備に向いています。

20代になったら医療保険に加入しよう

なるほど。生命保険は、遺族のことを考えて加入する保険だということですね。
ということは、私のような独身者には医療保険の方が優先度は高いですね。
手術や入院で何十万円の支払いが必要だと言われても、保険に入ってないと払えませんから。

ちょいと待たんかい。医療保険を検討する前に、確認しておかなければならんことがあるぞい。
日本人なら、すでに優秀な医療保険に加入しておるはずじゃ。

知っておきたい公的医療制度

公的医療制度である健康保険では成人の場合、医療費の3割が窓口自己負担額となっています。

ですがそれとは別に、1か月の医療費の上限額も決められているのです。

その金額は、一般的な収入の人で約8万円。

同じ月にどれだけ手術をうけても入院しても、この約8万円を上回った分は、後日健康保険組合から返金されるのです。

これを高額療養費制度と呼びます。

急な入院や手術の場合は事前に申請することは難しいですが、健康保険組合が発行した限度額認定証を窓口で提示することで、窓口負担を自己負担限度額にすることもできます。

また、会社員や公務員の場合、療養のために働けない期間に傷病手当金を受け取ることができるのです。

その金額は給料の約3分の2で最長1年6ヶ月保障されます。

ただし、自営業者やフリーランスの人は傷病手当金を受け取れませんので、それだけ手厚い保障を自分で用意する必要があります。

それでも不足する分を、医療保険で備えよう

高額療養費制度や傷病手当金制度などの公的保障によって、自分で医療保険に加入して用意すべき保障はずいぶん軽減されます。

しかしそれでも、不足は生じるはずです。

例えば、入院中の食事代や差額ベッド代、交通費などは高額療養費制度の適用外です。

それにいくら1カ月の医療費に上限があるといっても、入院が月をまたげば約16万円、3か月で約24万円、…と負担はかさみます。

病気やけがによって生じる臨時支出を、補うのに十分な貯蓄が無いのであれば、医療保険で用意する必要があるでしょう。

また貯蓄があっても、がんなどの三大疾病は、手術が1回では済まなかったり入院が長引いたりすることもあります。

ですから、専用の医療保険や特約に加入することで、細かいところにまで保障を行き届かせておきたいところです。

自分の病気やけがで生活を崩してしまわないよう、20代になったら医療保険への加入を検討しましょう。

まとめ

  • 生命保険は契約者の死亡時に保険金が支払われる。
  • 医療保険の基本契約では、契約者の入院時と手術時に保険金が支払われる。
  • 一家の収入を負っている人は、遺族の生活を考えて生命保険に加入しよう。
  • 公的医療制度の不足分を、医療保険で補おう。

自分に万一のことがあったときのための生命保険、自分の健康に責任を持つための医療保険、ということですね。

うむ。いざという時になってからでは遅いのじゃ。
健康なうちに、万一のことを考えておきたいものじゃの。


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