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老後資金っていったいいくら必要なの?

老後が心配だと感じている人はかなり多いのではないでしょうか。

「年金だけでは暮らしていけない」「老後資金は最低3千万円必要」などいろいろと耳にしますが、いったい何が本当なのか、いくらあれば安心できるのか、何を軸に考えればいいのかすらわからないというのが本音かもしれません。

今回は老後資金として用意すべき金額を、現状の平均年金受給額をもとに考えてみたいと思います。

人生90年、定年後の生活は?

いまや日本の平均寿命は男女とも80歳を超えました。

女性に至っては世界一の長寿で、86歳に達しています。

ここでは、90歳まで生きると仮定し、定年の65歳以降の生活で必要となる金額を計算していきます。

高齢者世帯の家計

勤労者世帯 無職世帯
実収入
(うち社会保障給付)
398,321円
120,061円
200,162円
156,267円
可処分所得
※実収入-非消費支出
356,805円 175,509円
消費支出 307,487円 257,230円
黒字
※可処分所得-消費支出
49,318円 -81,721円

※高齢者世帯とは2人以上の世帯のうち、世帯主の年齢が65歳以上の世帯のことを言う

今回参考にしたのは、日本のさまざまな統計の中核を担う機関である総務省統計局の家計調査です。

【表1】をご覧いただくと、勤労者世帯と無職世帯に分かれていると思いますが、ここでは基本的に無職世帯だと仮定して考えていきます。

勤労者世帯の収入とは約2倍の差がありますが、誰もが定年後職にありつけるとも限りませんし働ける体であるという保証もありませんよね。

さて、ここで注目したいのは可処分所得と消費支出との差です。

勤労者世帯は約5万円の黒字になっていますが、無職世帯は約8万円のマイナスがあるのがわかりますよね。

年金や生活保護、障害年金などの給付が社会保障給付にあたります。

ということはつまり、無職世帯は社会保障給付が実収入のほとんどで、あとは貯金を切り崩したり民間の保険会社で契約した個人年金を受け取ったりさまざまな工夫をしていると考えられます。

定年後、90歳までの生活費はいくらかかる?

次に見ていただきたいのは【表2】高齢者夫婦世帯の場合です。定年後は夫婦二人で暮らしていくのだという場合はこれに該当します。

【表2】高齢者夫婦世帯の家計

65~69歳 70~74歳 75歳以上
消費支出 280,412円 259,749円 238,919円
貯金現在高 22,250,000円 22,806,000円 25,027,000円

※高齢者夫婦世帯とは夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯のことを言う

ここで、定年後から90歳までに必要な額を計算してみましょう。

65歳~69歳までの5年間の消費支出(生活費)は、

    12か月×280,412円≒336万円
    340万円×5年間= 1,700万円かかります

70歳~74歳の5年間は、

    12か月×259,749円≒320万円
    320万円×5年間= 1,600万円となり

75歳~90歳までの16年間は、

    12か月×238,919円≒290万円
    290万円×16年間≒ 4,600万円です

定年後の必要金額合計は

    1,700万円+1,600万円+4,600万円= 7,900万円もかかることに。

ここから年金支給額を差っ引くと自己負担金額が出てきますよね。

ただし、年金は厚生年金に加入しているか否かで大きく差が出てきます。

自分が加入している年金をきちんと確認しておきましょう。

年金って一体いくらもらえるの?

まずは厚生年金加入者の年金給付額を確認してみます。

厚生労働省発行の「平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平成25年度末現在の厚生年金保険受給権者の平均年金月額は145,596円となっています。

厚生年金加入者の90歳までの年金受取合計額は

    145,596円×12か月≒175万円
    175万円×26年間=4,550万円

なので、必要金額7,900万円からこれをマイナスすると

    7,900万円-4,550万円=3,350万円

3,350万円が自己負担額として必要になってきます。

一方、国民年金のみに加入している人はどうなのでしょうか?

厚生労働省の「平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」による国民年金受給権者の平均年金月額は54,544円となっており、厚生年金加入者の年金給付額よりだいぶ少なくなっています。

国民年金加入者の90歳までの年金受取合計額は

    54,544円×12か月≒65万円
    65万円×26年間=1690万円

となり、必要金額7,900万円からこれをマイナスすると

    7900万円-1690万円=6210万円

6210万円が自己負担額として必要となります。

厚生年金加入者と国民年金加入者とでは、将来受け取る年金額にこれだけ差が出るわけです。こうした年金額の差を解消するための制度が「国民年金基金」です。

国民年金加入者のミカタ「国民年金基金」

国民年金基金は国民年金のみに加入している自営業者など国民年金の第1号被保険者(自営業者・農業者・無職の人等)の方のため、平成3年4月に創設された制度です。

国民年金に上乗せして国民年金基金制度に加入し掛け金を納めることにより、老後に受け取る年金を増加させるものです。

では国民年金基金に加入した場合、どのくらい年金受給額が増加するのでしょうか?

国民年金基金が発行している「国民年金基金制度の事業概況」によれば、月額支給額の平均は163,646円です。

国民年金と合わせると一か月の年金受給額は54,544円+163,646円=218,190円。

よって90歳までの年金受取合計額は

    218,190円×12か月≒262万円
    262万円×26年間=6,812万円

となり、必要金額7,900万円からこれをマイナスすると

    7,900万円-6,812万円=1,088万円

1,088万円が自己負担額として必要になります。

なお、国民年金基金の掛金月額は加入口数・加入時の年齢や性別によって異なりますので、将来必要となる金額と、現在支払ができる金額のバランスを見ながら自分で決めることができます。

以上、老後資金としての必要額と、各種公的年金の平均受給額はこのような感じです。

「老後資金には3000万円必要」とは良く言われますが、どの年金制度に属しているかによっても必要資金は大きく変わるわけです。

また、どんな老後生活を送りたいかによってもいくら必要かはもちろん異なりますし、今後年金受給額が減少していくことも考えられます。

ですが、ひとつの指標として、まずは現状の年金の平均受給額を知ることから貯蓄計画を立てていってはいかがでしょうか?


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