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掛け捨て型VS貯蓄型!生命保険は定期保険と終身保険どちらがお得?

2017.03.15

「掛け捨ての保険はもったいない!」
「どうせ入るなら、貯蓄もできる保険に入った方がお得!」
そんな言葉を聞いたこと、ありませんか?

生命保険は、掛け捨て型と貯蓄型との2つに大きく分けて考えることができます。

たしかにこの2つの言葉を比べてみると、なんだか貯蓄型の方がお得な気がしてしまいますよね。

しかし、実はそうとも言い切れず、掛け捨て型の方がお得なこともあるのです。

今回は、掛け捨て型保険と貯蓄型保険を、徹底比較してみたいと思います!

掛け捨て型保険・貯蓄型保険ってなに?

簡単に言えば、支払った保険料がほとんどあるいはまったく返ってこない保険を「掛け捨て型保険」、支払った保険料が満期または解約時に返ってくる保険を「貯蓄型保険」と呼びます。

それでは、さらに細かく解説しましょう。

掛け捨て型保険ってなに?

掛け捨て型保険の代表格は、定期保険です。

定期保険とは、10年間や60歳までといった一定期間だけ保障する保険契約のことです。

この定期保険は、保険期間中に契約者が死亡や高度障害状態などになった場合、遺族に保険金が支払われます。

しかし、保険期間中に万が一のことが無ければ保険金は受け取れず解約払戻金もありません。

このため、保険料は安く設定されています。

生命保険ではありませんが、自動車保険や火災保険のような損害保険も、掛け捨てのものがほとんどです。

掛け捨て型保険のメリット・デメリット

掛け捨て型保険のメリットは、何と言っても少ない保険料で大きな保障が得られることです。

反対にその分のデメリットとしては、支払った保険料は返ってこないことです。

ですから、契約した保険期間に保険金が得られなかった場合には、保険契約者はお金を払いっぱなしで、一切保険会社からお金を受け取ることはありません。

また保険契約が一定期間で終わってしまうので、契約終了後も同様の保障を得続けたいのであれば、保険契約を更新する必要があります。

保険料は契約年齢が上がると高くなるので、同じ保障でも更新のたびに保険料が上昇してしまうというのも、掛け捨て型保険のデメリットと言えるでしょう。

貯蓄型保険ってなに?

貯蓄型保険の代表格は、終身保険です。

終身保険とは、その名の通り保障期間が終身すなわち一生涯続く保険のことです。

この終身保険の定期保険との違いは、保険料払込満了後も契約者が解約を申し出るまで、一生涯に渡って保険契約が継続するところです。

保険料は定期保険に比べて高額になりますが、保険料支払い満了後に解約した場合にはそれまで支払った保険料を上回る解約払戻金が受け取れるため、死亡保障とともに貯蓄の効果も得られます。

ただし、保険料払込期間中に中途解約すると、解約払戻金は総支払保険料を下回る(元本割れする)ため、注意が必要です。

貯蓄型保険には、老後の資金を貯める養老保険や個人年金保険、子どもの教育資金を貯める学資保険もあります。

貯蓄型保険のメリット・デメリット

貯蓄型保険のメリットは、保険料払込期間満了後に解約した際は、支払った保険料が全額または増えて返ってくることです。

返ってくるお金は、終身保険なら解約払戻金、養老保険なら年金や満期金、学資保険なら祝金などと名前が異なりますが、計画通りに保険契約を進めると、積立定期預金にもまさる貯蓄効果を発揮する保険商品なのです。

その一方でデメリットもあります。

それは、得られる保障に対して保険料が高額になるということです。

終身保険の場合、死亡保障が一生涯続くのですから、解約しなければ必ず保険金支払いが発生することになります。

そのため、生命保険会社は保険料に対して大きな死亡保障を約束するわけにはいかないのです。

助手
お金が返ってくるけど保険料のわりに保障が小さい貯蓄型保険と、少ない保険料で保障は大きいけどお金は払い損になるかもしれない掛け捨て型保険か。
一長一短があるのは分かりましたけど、具体的にどのくらい保険料に差があるのかが分からないと、ピンときませんよ。
博士
ふぉっふぉ。そうじゃの。
それじゃあ、同じ死亡保障を得るために、どのくらいの保険料が必要なのか、定期保険と終身保険を比べてみようかの。

掛け捨て型と貯蓄型の支払保険料比較

それでは具体的に、2つの生命保険を例にとって掛け捨て型保険と貯蓄型保険を、同じ保障内容で比較してみましょう。

シミュレーション条件は以下の通りです。

  • 30歳男性、保険料支払い期間60歳
  • 保障金額1,000万円
  • 掛け捨て型保険:アクサダイレクト生命『定期保険2』
  • 貯蓄型保険:オリックス生命『終身保険RISE』
 保険商品月額保険料保険料総額
掛捨て型アクサダイレクト生命
『定期保険2』
2,480円89万2,800円
貯蓄型オリックス生命
『終身保険RISE』
2万1,740円782万6,400円
助手
どっひゃ~!同じ保障金額でも、掛け捨て型保険と貯蓄型保険じゃあ、保険料の桁が違うじゃあないですか!
博士
うむ。そうなのじゃ。9倍近くもの差があるの。
もちろん、貯蓄型保険は払い済みとなる60歳まで加入していれば、払い込んだ保険料総額を超えるお金が返ってくるのじゃが…。
しかし、保障が3,000万円以上必要な人もおることを考えると、1,000万円の保障で月額2万円以上の出費というのは、かなり財布に厳しいの。

保険としては「貯蓄型」より「掛捨て型」がお得!?

助手
でも博士…。やっぱり掛け捨て型保険は保険料が払い損になるんでしょう?
それなら、月々の保険料が高額になっても、最終的にお金が戻ってくる貯蓄型保険の方が絶対にお得ですよ!
そうじゃないんですか?

博士
そうとも言いきれんぞい。
そもそも、何のために保険に加入するのかを思い返してみんか。

保険に加入する目的は、万が一のことに備えるためです。

一家の大黒柱に急なことがあって収入が途絶えたときに、遺族が困らないためのお金の面での安心を購入するのが保険という商品です。

そして先ほどのシミュレーションの場合、1,000万円の保障を掛け捨て型保険では毎月2,480円で、貯蓄型保険では2万1,740円で買っていることになるのです。

そう考えると、同じ保障を桁違いに安い価格で購入できる掛け捨て型保険が損だとは、言えません。

さらに具体的に見てみましょう。

実際に契約者に万が一のことがあったときのことをシミュレーションします。

例に挙げる保険商品は先ほどと同じで、契約から10年後、20年後、30年後に契約者が死亡して1,000万円の保険金が支払われるとします。

  • 30歳男性、保険料支払い期間60歳
  • 保障金額1,000万円
  • 掛け捨て型保険:アクサダイレクト生命『定期保険2』
  • 貯蓄型保険:オリックス生命『終身保険RISE』
 保険商品10年後
総払込保険料
20年後
総払込保険料
30年後
総払込保険料
掛捨て型アクサダイレクト生命
『定期保険2』
29万7,600円59万5,200円89万2,800円
貯蓄型オリックス生命
『終身保険RISE』
260万8,800円521万7,600円782万6,400円
差額231万1,200円462万2,400円693万3,600円

いかがでしょうか。

保険加入から10年後に死亡した場合、1,000万円の保障を得るために掛け捨て型保険では約30万円、貯蓄型保険では約260万円以上もの保険料を支払っています。

その差額はなんと231万1,200円。

この差は契約期間が長引くほど開き、定期保険の契約終了直前になると700万円近くもの差が生じているのが分かります。

一方、総払込保険料と保険金1,000万円との差に注目しましょう。

掛け捨て型保険では常に900万円以上の開きがありますが、貯蓄型保険は30年後になるとその差は200万円ちょっとでしかなくなるのです。

結局どちらを選べばいいの?

助手
う~ん、実際に保障を得たときのことを想定すれば、掛け捨て型の方がお得。
万が一のことが起こらなかった場合には、貯蓄型の方がお得ってことですね!
…って、そんなの誰にもわかりませんよ!
どうすれば良いんですか?
博士
ふぉっふぉ。やはりどちらを選ぶべきかは、人によって、そして置かれている状況によって異なるのじゃ。
どんな人にどのタイプが向いているのか、解説しようかの。

一定期間に大きな保障が必要な人は、掛け捨て型保険を選びましょう

例えば、子育て世帯がこれにあたります。

特に専業主婦世帯なら、唯一の収入源である夫にかける生命保険の必要保障額は、生活費や教育費などをすべて含めると3,000万円を超えることも稀ではありません。

そうなると、先ほどの貯蓄型保険では月額保険料が約6万5,000円にものぼることになり、かなり家計を圧迫します。
これは現実的ではありませんよね。

ただし、子どもは成長しやがて独立します。

それ以後は、夫に万が一のことがあったとしても、子どもの分の生活費や教育費を心配する必要は無いでしょう。

すなわち、3,000万円を超えるという必要保障額は、子育て中という一定期間しかないのです。

他にも、様々な理由で保険料を抑えたいのであれば、掛け捨て型保険がおすすめです。

将来に向け貯蓄したいが自分で貯蓄するする自信がない人は、貯蓄型保険を利用しましょう

子どもの大学入学資金や夫婦の老後資金のように、人生には計画的に資金を準備しておかなければならないステージがあります。

それに向けて貯金をしたいとは思っているものの自信がない人には、強制的に保険料が口座から引き落とされる学資保険や個人年金保険などの貯蓄型保険が向いています。

反対に、貯蓄を自分でする自信がある人や、株式や投資信託、外貨預金などの資産運用を考えている人には、貯蓄型保険は向きません。

一生涯の保障がほしい場合には、貯蓄型保険を利用しましょう

ただし、貯蓄型保険の利用価値は貯蓄のためだけかというと、そうでもありません。

自分の死後には必ず葬儀代が必要になります。

それを子どもに頼らず自分で用意するのに、終身保険はピッタリです。

葬儀代なら100万円~200万円ほどの保障があれば十分ですので、保険料は先ほどのシミュレーションほどには膨らみません。

また、保険の保険金受取人を指名できるという性質を利用して、子どもへの相続対策として利用することもできます。

遺産が大きくなる人なら、現金で遺すよりも保険を利用した方が節税になるので、相続税対策になるというメリットもあります。

まとめ

  • 定期保険に代表される掛け捨て型保険は、保険料は安いが支払った保険料は返ってこない
  • 終身保険に代表される貯蓄型保険は保険料こそ高額だが、払込終了以降に解約すると支払った保険料以上にお金が返ってくる
  • 定期保険と終身保険で同じ保障を得ようとすると、保険料には9倍近くもの差が出る
  • 期間内に死亡した場合は掛け捨て型保険がお得で、期間内に死亡しなかった場合には貯蓄型保険がお得になる
  • 掛け捨て型保険と貯蓄型保険のどちらが向いているかは、置かれている状況や性格によって異なる
助手
な~るほど♪どの種類の保険が向いているかは、人それぞれなんですね。
博士
うむ。それは何も、今回の掛け捨て型保険と貯蓄型保険だけに限った話じゃないぞ。
それに同じ定期保険でも生命保険会社によって少しずつ商品の性格が異なるからの。
それが、終身保険でも医療保険でも、どの種類の保険でも言えるのじゃ…。
助手
保険の世界は、奥が深いですねぇ。


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