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結婚や同棲はクレジットカード審査に影響する?姓が変われば元ブラックでも通過するのか

2017.02.24

クレジットカードを持っていて、結婚して姓が変わった場合どのような対処をしたらいいでしょうか?

一般的には改姓の事実をクレジットカード会社に連絡し、カードを再発行してもらいますが、それが面倒でそのままにしている人もいます。

また、改姓をきっかけに過去のクレジット事故を隠して、新規にクレジットカード申し込みをしようとする人もいるでしょう。

今回は改姓によってクレジットカードの情報や利用にどのような影響があるのか解説しましょう。

結婚による名義変更のクレジットカード再審査

結婚に限らず個人情報に変更があった場合はクレジットカードに変更内容を届け出る義務があります。

特に結婚した場合は名字、住所、電話番号も変わるケースが多いので届出は必須です。
それではこの届出をすると、もう一度クレジットカード審査をしなければならないのでしょうか?

クレジットカード会社では途上与信が行なわれる

結婚による審査が行なわれるのか解説する前に「途上与信」について説明しましょう。

クレジットカードを発行してからも、審査をすることを「途上与信」と言います。
途上与信は以下の場合に、必ず行われます。

・増枠申請(カード利用枠を増やす申請)の時
・カード発行から5年後のカード更新時

基本的には途上与信が行われるのは上記の場合のみですが、中には定期的に途上与信を行なって、審査結果によって強制解約をするクレジットカード会社もあります。

それでは個人情報を変更した時にはこの途上与信は行なわれるのでしょうか?

変更届では審査はしない

カード会員から個人情報の変更届があると、クレジットカード会社では変更された個人情報のデータ更新をします。
これは個人信用情報機関にも変更が登録されるので、自社だけではなくクレジットカード会社すべてが審査の時に参照することができます。

個人信用情報機関にはクレジットカード会社がすべて加盟していて、会員情報を登録して審査時に参照しているのです。
ちなみにクレジット系列の個人信用情報機関はCIC(シー・アイ・シー)と言います。

しかし、変更届を受け付ける部署と審査担当部署は同じではありません。
変更届出があるたびに審査をするのは現実的には無理ということもあり、改姓の変更届があっても途上与信は行ないません。

届出時に未納や延滞があったとしても変更届とは関係なく、督促部署がカード利用停止などの処理をします。

配偶者の情報は登録されない

クレジットカード会社に改姓届をした場合、配偶者名を登録することはありません。
変更届はあくまでもカード会員に関する個人情報だけにとどまります。
記録するとしても、それは「配偶者あり」という程度の記録です。

変更届によって審査をすることはありませんが、途上与信をする場合でも、配偶者の情報を審査で参照することはありません。

クレジットカード審査は申込者の個人情報に基づいて審査をすることが基本なので、配偶者情報は参照しないどころか、取得してもいけないことになっています。
つまり、配偶者にクレジットの事故情報があっても、申込者の審査には影響はありません。

同棲相手がブラックだった場合のクレジットカード審査

結婚ではなく同棲の場合、同棲相手の情報はクレジットカード審査にどのような影響があるでしょうか?
クレジットカード審査で申込者に関する情報以外で例外的に影響があるのは、主婦申込の配偶者や学生申込の親の情報です。
その情報も最小限度で、世帯年収を参考にする程度です。

同棲相手というのはクレジットカード審査では単なる第三者で、住所が同じというだけの人物です。
住所以外のすべてが違っているので、審査段階で同棲相手の情報を取得する方法はありません。
そもそも同棲相手の氏名すらわからないので、たとえカード申し込み時点で同棲相手に未払いがあっても審査には影響ありません。

結婚して名前が変わると過去の情報がクリアされる?

クレジット事故などでクレジットカードの審査が通らない、事故記録があるといった人は様々な方法で審査を通過しようと試みます。

例えば氏名の読み方を変えるというのは昔からあった手口です。
改姓によってクレジットカード審査を通過しようとして、養子になる実例もあります。

結婚して改姓したのではなく、名字を変えてカードを悪用するために養子縁組を繰り返すという悪質な手口です。
現在でもそれらの方法は通用するのでしょうか?

また、上記のように悪意なく、単純に過去に金融事故を起こした方が結婚して改姓した場合にはどうなるのでしょうか?

改姓では過去の情報は消えない

結婚や養子縁組で改正になっても過去の情報が消えるわけではなく、一定期間は情報の保管が行なわれています。
つまり、過去の情報が残っている限り改姓しても、申込者と同一人物であると判断できる情報を取得する方法があるのです。

例えば、以下のような方法です。

・旧姓名義のままの銀行口座でカード申し込みをして旧姓がわかり、そこから旧姓での事故情報が発覚する。
・カード申込には本人確認書類が必要なことも多いので、健康保険証や運転免許証も身分証明書として提出しています。
過去の事故歴の原因となったカード申込時の資料も保存されているので、その時の本人確認書類と比較して発覚する。
・クレジットカード会社は契約関係にある人物の住民票や戸籍の附票を取得できるので、そこから必要な情報を得る。

こうしてあらゆる手段で疑わしい情報を正確な情報にたどり着くようクレジットカード会社は調査しますが、その前に基本的な情報によって本人かどうかを絞り込むことが行なわれています。

申込者と事故登録者を一致させる要素

クレジットカード審査では申込者と事故登録者が、同一人物であるかどうかを判断するのが重要なポイントになります。

全国レベルでは同姓同名が多数存在します。
さらに事故登録者がふりがなを変えたり、引越していたりする可能性があるので、すぐには判断できないことが多いのです。

そこでクレジットカード会社は個人情報を以下の3つの要素に分けて、一致する内容によって詳しく調査するかどうかを決めています。

・氏名
・住所
・生年月日

電話番号も判断材料になりますが、簡単に変更できるのでそれほど重要な要素ではありません。
「氏名」「住所」「生年月日」の一致が基本的な特定方法となります。
一致の組み合わせは次の表のとおりです。

氏名 生年月日 住所
A
B
C

すべて一致している場合(A)は、完全に本人と特定することができます。

2つ一致している場合(B)、クレジットカード会社は調査して完全に一致するかどうかを確認することになります。

ひとつ一致の(C)の場合、ほとんど第三者の可能性が高いですが、生年月日が一致している場合は調査されます。
3つの要素のうち生年月日だけは公的に変更することはできないからです。

正常利用者と申込者の一致も重要

申込者が事故登録者ではないかという判断も重要ですが、正常利用者であっても申込者と同一人物かどうかは必ずチェックします。
同一人物であれば請求先住所を統一するなどの処理が必要になるからです。

同一人物の個人情報は統一してひも付けすることを、クレジットカード会社は名寄せと呼んでいます。

また、別人であれば誤請求や間違って督促しないように、第三者であることを明確にする必要もあります。

同一人物であるかどうかを明確にすることは、個人情報を適切に処理しているかどうかということにもつながるので、クレジットカード会社にとっては重要なことなのです。

同一人物かどうかを判断する最新の方法

3つの要素で本人かどうかを判断するには限界があります。
旧姓で事故情報があっても気づかずにクレジットカードを発行するというのは、実は過去にはよくある話だったのです。

氏名のふりがなをごまかすというのは、漢字氏名で判断すれば意味がありませんが、旧姓があることを隠すというのは意識してやろうとすればできないことはないのです。
特に住所も違っていれば、一致するのは生年月日だけなので、調査にも限界があります。

しかし、最近ではCICが加盟クレジットカード会社に「本人特定アシスト」という検索サービスをしているため、同一人物の判断はより正確に簡単になっています。
このサービスでは、姓名の「名」の部分だけの一致も検索し、運転免許証番号のデータも検索要素に加えています。
CICの情報量は約7億件あり、検索精度は最高レベルと言えます。

事故登録者と申込者が同一人物の場合

もしカード申込者が過去に事故登録のある人物であると判断されると、当然クレジットカード会社はカード申込を却下します。

それだけではなくCICの過去のカード事故情報は、現在の氏名でも登録となるので他社のクレジットカードも利用できなくなります。

事故情報の登録は最新情報で審査するという観点から、CICでは5年でデータが消えることになります。
ですがこの場合、改正後の氏名で事故情報が追加登録されるので、その時点から5年の間事故情報が保存されることになります。

旧姓で事故情報があった場合、クレジットカード会社に発覚する可能性が高いので、以前の情報が消えるまで申込は控えましょう。

また、カード申込前にはCICに情報開示を申請して情報が消えていることを確認しておくことも大切です。
CIC以外にも銀行などの金融機関はKSCという個人信用情報機関に登録しています。
また消費者金融系の個人信用情報機関JICCがあります。
カードローンや銀行債務などでも事故歴があればKSCとJICCにも開示請求が必要です。

個人情報に変更があったらすぐにクレジットカード会社に届出をしよう

改姓以外でも住所・電話番号など個人情報を変更したら、すぐにクレジットカード会社に変更手続きをしましょう。

最近はWEB明細が普及しているため、住所が変更になってもカードの請求明細を見ることができます。そのためカード会員にとっては届けることにあまり意味はなくなってきていますが、自分の個人情報は統一しておくということも重要です。

過去の住所や電話番号が複数あると、それだけ本人の特定に時間がかかり、第三者に間違われる可能性も高くなります。
審査に時間がかかる上に誤認されるリスクも高くなるので、変更はきちんとしておきましょう。


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