手数料が高くなる!リボ払いの仕組みとクレジットカード審査への影響

月々、定額で返せるリボ払い。ネットで何か購入して、軽い気持ちでリボ払いしたという経験はないですか?
月々少量で返済できるリボ払いは魅力的ですが、それが貯まって「リボ天」状態になると、カード審査でマイナス要因になりかねません。今回、「リボ払い」の仕組みと、「リボ天」にならないための極意をお教えします。

そもそもリボ払いって何?

リボ払いと分割払いの違いって、わかりますか?似ているようで、こうも違う、リボ払いの仕組みについて説明します。

カード会社がリボ払いを進めるワケ

分割払いは、購入した金額に対し払う回数によって月々の支払金額を算出しますが、リボ払いは、自分が好きなように支払い金額を設定し一定額を支払っていく方法です。大概のカードでは、リボ払いの支払い金額を月々5000円くらいから+1000円単位で増やしていくことができ、自分が返せる額で気軽に返済していけます。

しかし、ここで注意しなければならないことがあります。それは、その支払額には元本に対して15~18%程度の高い手数料がつくという点です。

下記に分割払いとリボ払いの手数料表があります。また、10万円円のものを買い、10回に分けて払った場合の手数料額も比較してみましょう。

手数料 5万円を5回分けて払った場合の手数料額
分割払いの手数料 12~15% 12%で計算  5,369円
リボ払いの手数料 15~18% 15%で計算 6,629円

分割払いと比較してみても、手数料は1,260円の差があり、かなり割高であることがわかりました。高い手数料が発生するリボ払いの方が、カード会社的にはオイシイということになり、カード入会時にリボ払いを選ぶよう勧めてくるのです。

手数料が高額になるリボ払いのしくみ

実際にリボ払いで買い物をした場合の返済計画を見てみましょう。
10万円のものを買い、毎月1万円ずつ返していったとします。リボ払いには主に元利定額、元金定額方式、残高スライド方式などがありますが、今回はわかりやすくするために元金定額方式でみることにします。

ここでいう元金とはその月に返す必要のある元の金額のことで、残金とは、買い物した額から返済されて残っている金額のことです。手数料は通常、以下の式で算出されます。今回の手数料率は15%で設定しました。

※手数料の計算式

利用残高×手数料率(今回は15%)÷365日×30日

その結果、以下のような返済計画が算出されました。

※単位:円

支払い月 元金 手数料 支払金額 残金
1月 10,000 1,027 11,027 90,000
2月 10,000 1,146 11,146 80,000
3月 10,000    986 10,986 70,000
4月 10,000    891 10,891 60,000
5月 10,000    764 10,764 50,000
6月 10,000    616 10,616 40,000
7月 10,000    509 10,509 30,000
8月 10,000    369 10,369 20,000
9月 10,000    254 10,254 10,000
10月 10,000    127 10,127 0

この場合、手数料の合計は6,689円かかった計算になります。月々の手数料も消費税程度で、あまり気にはなりません。
次は同じ代金を5000円ずつ、20回で払った場合です。

支払い月 元金 手数料 支払金額 残金
2017年1月 5,000 1,068 6,068 95,000
2017年2月 5,000 1,210 6,210 90,000
2017年3月 5,000 1,035 6,035 85,000
2017年4月 5,000 1,082 6,082 80,000
(省略)
2019年6月 5,000    191 5,191 10,000
2019年7月 5,000    123 5,123 5,000
2019年8月 5,000      63 5,063 0

(※これらの計算は、JCBのショッピングリボ払いのシミュレーションによって算出)

こちらでは、手数料の合計が12,899円となりました。10回払いに比べると、20回払いの手数料は、約2倍近く増えているのがわかります。
リボ払いでは、このようにひと月の支払金額を少なくなればなるほど、支払い月が延び、手数料の金額が増えていく計算となります。一定の支払い額を少なく設定しているので、ひと月だけの支払いでみると、手数料も大した額ではないと感じるかもしれません。
しかし、一番怖いのは、リボ払いのこのような割安感です。

月々、大した負担もないので、これにアジをしめて、次々買い物をしてしまいます。結果、貸付限度額スレスレまで借金が膨らんでしまう「リボ天」状態に達しまうという最悪の事態となってしまいます。

例えば、いろいろ買い物した結果、借りている元本100万円に到達してしまったと仮定します。それでも、月々の返済額は5,000円と仮定すると、次のような返済計画が算出されます。

支払い元金(合計) 1.000.000円
支払い手数料(合計) 1.254.712円
支払い合計金額 2.254.712円

(内手数料 1.254.712円)

支払い手数料は、借りた額(元本)を大幅に超え、返済額は元金より2.3倍も膨らんでいます。さらに返済月は16年8カ月。途方もない年月を必要とします。
ここにきて、手数料率は元金の年利率125%となり、とんでもない利率を支払わなければならなくなります。

そうさせないために、2010年改正された貸金業法で「総量規制」という制度ができました。それについて、次の章で詳しく説明します。

カード審査に影響するリボ払いの状況

先ほど述べた「総量規制」というのは、基本、年収の3分の1までしかお金を借りることができないという規制です。これによって、300万円の年収なら、貸付限度額は100万円までということになります。
貸付残高が99万円となり、限度額のスレスレになった場合「リボ天」という状態に陥ります。

貸金業法では、カード利用者がこの「リボ天」状態に陥らないように、一月の借受合計額が5万円を超えた場合又は借受残高が10万円を超えた場合、貸付業者に利用者の指定信用情報機関を照会し、残高チェック(途上与信)を行うよう義務付けています。
ですので、もしリボ天状態であった場合、これ以上借りることもできませんし、新規のクレジットカード発行なんてもっての外となります。

クレジットカード会社も、カード申し込みがあった場合、まず、申し込み者の支払い状況を個人信用情報機関で照会します。ここでは、支払いの延滞、自己破産や強制解約などの金融事故情報、リボ払いなどの残債額、カードローン状況、利用履歴など過去2年間の支払い状況が全てわかります。

残債額情報(リボ払いの支払い残高)は、個人信用情報機関が掲示する信用情報開示報告書の《割賦販売法の登録内容》と《お支払い状況》で、以下のように表示されています。これを見ると、残っている返済額が115万円で、年間の請求額が20万円ということがわかります。

《割賦販売法の登録内容》

32.割賦残債額          1,150,000円
33.年間請求予定額           200,000円
(遅延発生日)
(遅延解消日)

次に、下の《お支払い状況》を見た場合、ひと月に払う額が1万円で、支払いの残っている金額が115万円ということがわかります。
また、《契約内容》には「極度額」(限度額)が記載され、こちらで貸付できる最大の限度額がわかります。クレジットカード会社や金融機関は、キャッシング枠やリボ払いでの貸付限度額もこちらを見て、決めます。
つまり、こちらの極度額は返済能力の数値ともとれます。

《お支払い状況》

22.報告日 平成27年〇月〇日
23.請求額 10,000円
24.入金額 10,000円
25.残債額 1,150,000円
(内キャッシング残債額) 0円

仮に、極度額が120万円と記載されていることにしましょう。115万円という残債額は、限度額まで5万円しかないので、限度額ギリギリつまり「リボ天」に達したという意味になります。
こういった状態で、新規カードの発行はおろか、既存で契約しているクレジットカード会社にも途上与信(定期的に個人信用情報をチェックすること)で「リボ天」の状態がばれ、最悪の場合、強制解約という事態になりかねません。
この事態をさけるために、やるべきことを次の章で説明します。

「リボ天」になる前に、まずしなければならないこと

安易にリボ払いで増えてしまった残債額が、収入の3分の1にあたる極度額(最大で借りれる限度額)に近づいた場合、まずは、ボーナス払いなどで繰り上げ返済を行うことが重要です。支払わなければならない残債額が少なくなれば、手数料も返済期間も減り、「リボ天」状態が解消されます。

リボ払いでの利用は、あくまでも計画的にしましょう。リボ払いは、長引けば長引くほど、手数料も増え、予想以上の過剰な負担になることを十分に覚えておいてください。

まとめ

リボ払いは、少量の額を定額で支払っているので、あまり損したような気になりません。しかし、支払い月が延びるほど、手数料も増える仕組みになっているので、気づけば、手数料が元本を上回っていたという話もよく聞きます。まずはリボ払いの仕組みについて熟知し、計画的に支払うことをおすすめしています。

クレジットカード審査において、過去2年間のリボ払い情報は全て審査部に知れることも忘れてはなりません。リボ払いを含め、借りている額が貸付限度額ギリギリであれば、新規カードの発行はまず諦めてください。

そうならないために、例えば、リボ払いで借りられる額を、法律で定めた極度額に対し2割程度に設定するなど、自分の中で限度額を作っておくことが大切です。
リボ払いをするかどうか判断に迷った時は、各カード会社のwebにあるリボ払いの返済シミュレーションなどで、返済計画を確認してください。その額の返済は可能か、返済期間が長すぎないか、また手数料は割高ではないか、十分に検討してから決めるようにしましょう。