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債務整理後、クレジットカード審査に通るタイミングとは?

2017.02.24

多重債務を解決する手段として債務整理があります。

債務整理にもいろいろ種類がありますが、共通しているのは一定期間クレジットや融資の利用ができなくなるという点です。
債務整理をした後はどれくらいの期間クレジットカードの申込ができなくなるでしょうか?

今回は債務整理とクレジットカード審査について解説しましょう。

債務整理をするとクレジットカード審査にどう影響するのか

債務整理の情報はどのようにしてクレジットカード会社に伝わるのでしょうか?
まずはそのしくみについて解説します。

債務整理と個人信用情報機関

個人信用情報機関はクレジットカード会社や消費者金融会社、銀行など与信業務を行う会社が加盟する機関です。
与信は審査をするという意味ですが、個人信用情報機関では与信会社から会員情報を集めて保存し、審査の参考情報としてフィードバックします。

個人信用情報機関には、以下の3つがあります。

・クレジット系のCIC(シー・アイ・シー)
・消費者金融系のJICC(日本信用情報機構)
・銀行系のKSC(全国銀行個人信用情報センター)

CICとJICCはそれぞれ指定信用情報機関に登録しているため、お互いに情報を共有するシステムがあります。
これをFINE(ファイン)システムと呼んでいます。

さらにCICとJICC、KSCの間にも情報交流システムCRIN(クリン)があり、いわゆるブラックリスト情報、ネガティブ情報(ネガ情報)、事故情報という情報を交換しています。

つまり個人信用情報機関に登録している与信会社は、自社の情報だけではなく他社の情報も参照して審査しているのです。

クレジットカード審査と個人信用情報機関

クレジットカード会社も審査するときにはCICの情報を参照していますが、債務整理の情報も個人信用情報機関に登録しているため、債務整理をしていればクレジットカード審査は通過しません。

CICでは「異動情報」という区分があり、61日以上か3ヶ月以上の延滞の場合、異動情報として別管理しています。
この異動情報には延滞だけではなく債務整理や自己破産といった情報も含んでいます。
さらにFINEやCRINシステムによって、JICCやKSCにも異動情報が伝わるので、債務整理をするとクレジットだけでなく融資や住宅ローンなども利用できなくなります。

債務整理したクレジットカード会社は二度と使えない?

個人信用情報機関に登録した記録は一定期間を過ぎれば消えてしまうので、債務整理後はもう一度クレジットカードを作ることができます。

しかし、債務整理をしたクレジットカード会社や消費者金融会社はそれぞれ自社でデータ保管しています。
つまり、個人信用情報機関ではデータが消えても、債務整理をした与信会社には記録が残っているので、その記録が消えるまで利用することはできません。

商法の帳簿保存期間は7年となっていますが、現実的には債務整理や延滞情報などは10年以上保管されています。

いつまで保管するかはクレジットカード会社によって違いますが、半永久的に保管しているケースもあるので、債務整理をしたクレジットカード会社はもう使えないと考えたほうがいいでしょう。

それでは、債務整理の対象となっていないクレジットカード会社では、どれくらいの期間が経過すれば、もう一度クレジットカードを作れるようになるのでしょうか?

債務整理後、ブラック情報はいつまで残る?

債務整理をしたクレジットカード会社以外では、個人信用情報機関の情報が消えてしまえば、新たにクレジットカード申込をして審査を通過する可能性があります。

それでは何年経過すれば時効情報の記録が消えるでしょうか?

各個人信用情報機関のデータ保存期間

CIC、JICC、KSCではそれぞれ債務整理の種類によって登録期間が少し違っています。

情報の種類 保存期間
CIC 異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日、終了状況等 契約期間中および契約終了後5年以内
JICC 債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等 当該事実の発生日から5年を超えない期間
(ただし、債権譲渡の事実に係る情報については当該事実の発生日から1年を超えない期間)
KSC ローンやクレジットカード等の契約内容とその返済状況(入金の有無、延滞・代位弁済・強制回収手続等の事実を含む)の履歴 契約期間中および契約終了日(完済されていない場合は完済日)から5年を超えない期間
官報に公告された破産・民事再生手続開始決定等 当該決定日から10年を超えない期間

ほとんどの場合5年を経過すれば記録は抹消されますが、KSCだけは官報に記載している自己破産や個人再生による債務整理については10年間保管しています。

それではデータの保管期間はいつを起算としているのでしょうか?

保存期間はいつから始まる?

5年の保管期間がどの時点から始まるかによって大きく違います。
債務整理の種類によって起算日を考えてみましょう。

・特定調停(裁判所での話し合いによる和解)、裁判による和解、任意整理(弁護士介入による和解)の場合は、和解契約成立から5年。
・法的手段による債務整理(自己破産、個人再生など)は、CICやJICCの場合は事故登録日から5年、KSCは官報に記載されてから10年。

ただし、CICの場合は任意整理の和解による債務整理は、加盟会社がどのように登録するかによって保管期間が違います。

異動情報として登録すれば契約終了または完済から5年ですが、和解による支払を一部入金扱いで登録すると、完済まで一部入金が記録されます。入金記録は24ヶ月間記録が残るので、完済してから5年ではなく2年経過して消えることになります。

いずれにしても記録が消えたかどうかは、各個人信用情報機関に情報開示を請求して確認しましょう。

ブラック情報が消えた後にすべきこと

個人信用情報機関に情報開示申請をしてブラック情報が消えたことを確認した後は、クレジットカードの申込が可能になります。

しかし、ブラック情報が消えたらすぐにクレジットカードの審査を通過するかといえば、そうとはいえません。ブラック情報がないのはカード審査通過の最低条件であって、審査通過を保証するものではないからです。

それではどんな点に注意して申込をしたら良いでしょうか?

スーパーホワイトは審査を通過しない?

5年間ブラック状態だったということは、その間クレジットや融資の利用がなかったということになります。
このように新卒社会人以外のある程度の年齢で、まったくクレジット利用がないことをスーパーホワイトと呼んでいます。
スーパーホワイトは、以下の2種類の可能性があります。

・実際にクレジットを利用していない現金主義の人
・過去に延滞やクレジット事故があって利用できなかった人

いずれの場合も個人信用情報機関に記録がないため、どちらなのかはクレジットカード会社にもわかりません。

しかし、どちらのスーパーホワイトなのかわからなくても、勤務先が一流企業、勤務年数が長い、年収が高い、自己所有で居住年数が長いといった良好な条件があれば、審査を通過する可能性は高いでしょう。

反対に考えるとクレジットヒストリー(クレジット利用歴)が全くない状態では、よほど良好な条件が揃わないとスーパーホワイトの人は審査通過が難しいのです。
そこで、クレジットカードを申込む前に、クレジットヒストリーを作るということを心がけましょう。

携帯・スマホの分割購入でクレジットヒストリーを作る

クレジットカードの利用をしないで、どうやってクレジットヒストリーを作ったらいいでしょうか?

CICに記録されるのはクレジットカードの利用だけでなく、CICに加盟している与信会社を利用した記録もあります。

CIC加盟店には携帯キャリアのNTTドコモやau、ソフトバンクもあります。
これらの会社で携帯電話を購入して分割で支払った利用歴もCICに登録されています。
これもクレジットヒストリーとして記録に残るので、延滞せずに支払うと良好なクレジットヒストリーになります。
携帯キャリア会社の審査は簡単なので、事故記録さえなければ審査は通過します。

ショッピングクレジットでクレジットヒストリーを作る

信販会社のショッピングクレジットを利用することで、クレジットヒストリーを作ることができます。

ショッピングクレジットはクレジットカードが普及する以前、最も一般的だった分割払の方法です。

ショッピングクレジットの加盟店でクレジット契約をして承認されると、その場で商品を持ち帰ることができます。
利用するたびに契約書を作成するので、クレジットカードより手間がかかりますが、一度だけの利用なので審査は通過しやすくなっています。

クレジットカードと違って連帯保証人を付けることもできるので、収入のある家族に保証人になってもらえば、高額商品も購入できます。
クレジットカードが利用できない間はショッピングクレジットを利用して、クレジットヒストリーを作り信用を積み重ねましょう。

入会しやすいクレジットカードを作る

流通系や信販系など比較的審査が甘いクレジットカードを最初に申込むというのも一つの方法です。
特に消費者金融系のアコムACマスターカードは審査が通りやすいのでおすすめです。
付帯サービスもキャッシング機能もないので、カードショッピング機能だけしか利用できませんが、クレジットヒストリーを作る目的として使うのであれば十分です。

ポイントサービスや優待サービスが充実したクレジットカードは、充分に実績を積めば作ることができます。
そのためになるべく入会しやすいクレジットカードを作って、支払をきちんとすることで実績を積み重ねましょう。

クレジットヒストリーが作れないカード

同じ国際ブランドが付いているカードでも、VISAデビットカードJCBデビットカードはいくら利用してもクレジットヒストリーは作れません。
最近では国際ブランド付きのプリペイドカードもありますが、こちらもクレジットヒストリー作りには利用できないので注意しましょう。

これらは発行会社にリスクがないので、審査なしでカード発行ができます。
審査のないカードでは個人信用情報機関に記録が残らないので、クレジットヒストリーも作れないのです。
しかし、カードショッピングはできるので、クレジットカードの代わりとして利用することはできます。

家族カードの場合も、クレジットヒストリーは本カード会員(カード契約者本人)のものとして記録されるので、クレジットヒストリーを作るためには利用できません。

債務整理した経験を生かすことが大切

債務整理をしたということは、クレジット利用に失敗した経験があるということです。
その経験を生かさなければ、また同じことの繰り返しになります。
債務整理後にクレジットカードを作る方法をご紹介しましたが、いちばん大事なのは信用を維持するということです。

長い時間をかけて信用を取り戻したのですから、次に利用するときは信用の大切さを忘れずに、自分で支払える範囲内できちんとクレジットカードを利用しましょう。


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