携帯料金の滞納、クレジットカード審査にどう響く?

 

新しいクレジットカードがほしいけど、過去に携帯電話料金を滞納したことがあって、審査が大丈夫だろうか?と不安に思っている人も多いと思います。携帯電話の未払い期間によって、実は審査がセーフになる場合があるのです。今回は審査に影響する未払い期間、そして未払いがあった場合の対処法をお伝えします。

携帯電話料金の滞納で審査に落ちる?

クレジットカードを審査する場合、クレジット会社の審査部は、まず、CIC (CREDIT INFORMATION CENTER)などの指定信用情報機関から、申請者の個人信用情報報告書を取り寄せ、過去2年間のクレジットなどの返済状況を確認します。こちらはクレジット等による支払い記録ですので、携帯通話料金を銀行口座から自動引き落としにしていた場合、こちらでの支払い状況は個人信用情報報告書に掲載されていません。

そうすると、携帯電話料金を滞納していたとしても、信用情報報告書に記載がないのだし、クレジットカード審査に影響しないのでは?と考えられます。しかし、ここで気を付けなければならないことは、銀行引き落としなどで支払った携帯通話料金ではなく、分割払いで購入した携帯電話の端末代金の方です。

2007年に総務省が各携帯会社に携帯機種代「0円」キャンペーンを止めるよう勧告してから、2008年以降、携帯端末を分割で払うというシステムが主流となってきました。この分割払い(割賦)はクレジット契約であるため、携帯端末の分割金が未払いとなった場合、個人信用情報機関の記録に残ることになります。審査の厳しいクレジットカード会社になると、この記録に一回の未払い月があるだけでも、審査にはねられてしまう可能性が出てきます。

この個人信用情報報告書は、現在からさかのぼって、2年間の記録を閲覧できることになっています。
そうした場合、例えば、機種代の分割払いを滞納したのが2年前であった場合はどうか?また、1月支払いが遅れたけど、すぐに支払った場合どうなるの?など、様々な質問がわいてくるかと思います。
次では、審査の際に不利となるこの「未払い」期間について説明します。

携帯端末代金の未払い月、いつまでがセーフで、いつからがアウト?

個人信用情報機関の信用情報開示報告書には、以下のように過去2年間の支払い状況が表示されます。

(出典:CIC個人信用情報開示報告書の見方

ここで、注目すべき箇所は、「入金状況」です。マークは以下の意味があります。

※《入金状況》の表の見方

表示 内容
請求通り(もしくは請求額以上)の入金があった
P 請求額の一部が入金された
R 支払者以外からの入金があった
A 支払者の事情で、約束の日に入金がなかった(未入金)

「$」は支払いがあった、「A」は未払いの意味で、クレジット審査部は、最初にこの「A」がないかどうかを見ます。このA(未払い)が三回(つまり三か月)以上続くと、《お支払い状況》に「異動」という文字が表示され、《割賦販売法の登録内容》の項目にも下記のように遅延発生日が登録されます。俗にいう「ブラックリスト」に載ったという状況になります。

※《割賦販売法の登録内容》の例

32.割賦残債額 150千円
33.年間請求予定額 150千円
34.支払い遅延有無 元本手数料

(遅延発生日)

平成27年5月6日

(遅滞解消日)

「異動」扱い=ブラックリストに載ったという状況に至るまでは、3か月以上とありますが、正確には61日以上の未払いを意味します。つまり、支払日から起算して61日を超えた時点で未払いのままであれば、「異動」扱いとなります。「異動」扱いになれば、審査通過はほぼ絶望的といえます。

「異動」にならないためにも、まずは「異動」扱いに至るまでをシミュレーションしたいと思います。

※ブラックリスト確定までのシミュレーション

  • 3月5日(支払日)
    未払い
  • 3月20日
    携帯会社が未払いをCICに報告し、《入金状況》に「A」マークがつく。いまだに未払い
  • 4月5日(支払日)
    二か月連続で未払い
  • 4月20日
    携帯会社が未払いをCICに報告し、《入金状況》に二か月連続で「A」マークがつく
  • 5月5日(支払日)
    三か月連続で未払い
  • 5月6日
    いまだに未払いのまま

    4月5日分の支払いから61日を過ぎたため、個人信用情報報告書の《お支払いの状況》に「異動」が書き加えられる

    ブラックリスト確定

4月5日の支払日で未納となった場合、そこか起算して61日後、つまり5月6日の時点で、ブラックリストを意味する「異動」扱いとなります。しかし、逆をいえば、支払日から60日以内(この図でいうと5月5日まで)に入金することで、「異動」扱いという最悪の事態は回避できることをいうことになります。
分割払いで買った携帯端末料金の滞納があった場合には、支払日から60日以内に支払えばよいことを頭の中に置いておくとよいでしょう。

信用情報機関の個人信用情報報告書では、過去2年間のものを閲覧できますが、ブラックリストを意味する「異動」扱い、つまり支払い遅延となった場合、契約終了しからも5年間は記録が残されることになっています。
例えば、2年間の分割払いで携帯端末を購入し、最初の支払い月から3か月以上支払いが滞り「異動」扱いになった場合、残りの契約期間1年9か月+記録保持期間5年となり、最長でも6年9カ月は「異動(支払い遅延)」の記録が残ることになります。この「異動(支払い遅延)」が過去にあった場合、最高で6年9か月はクレジット審査の足かせになるということを心して覚えておく必要があります。

ちょっと不安に思ったら、自分の信用情報を確認してみましょう


ここまで記事を読んで、自分の信用情報がどうなっているのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
実は、この個人信用情報開示報告書、自分で見ることもできます。
(⇒詳しくは、こちらの記事を参照)
クレジットカードの審査部も利用している個人信用情報機関CIC では、有料で自分の信用情報を閲覧できるサービスを行っています(一回オンライン・郵送1000円、窓口500円)。
オンラインや窓口、郵送でもOKですが、オンラインの場合はクレジットカードが必要なので要注意です。

こちらの個人信用情報開示報告書には、前の2章でも紹介した《入金状況》や《お支払いの状況》、《割賦販売法の登録内容》などを確認できます。ブラックリストを意味する「異動」の表示は、《お支払いの状況》または《返済状況》で確認してみてください。もしこちらに「異動」表示があったり、《お支払いの状況》に未払いを意味する「A」表示があったりした場合、その対処法を次の章で見ていきます。

携帯電話料金の未払いや「異動」表示があった場合、審査通過のためにすべきこと

1~2回程度の未払いがあった場合と、3回以上の未払いで個人信用情報記録に「異動」表示があった場合は、それぞれ対処法が異なりますので、一つずつ説明していきます。

未払いが1~2回程度の場合

もし、自分の個人信用情報開示報告書の《入金状況》に未払いの「A」表示があった場合、1~2回程度の未払いならクレジットカード審査に大きな影響は与えません。しかし、スピード審査を謳っている楽天カードなどでは、1月の未払いがあっただけで、システム上ですぐに除外されてしまう場合もあります。そのため、未払いがあった場合の対処法としては、6か月以上の正常な支払実績を積み、信頼を回復する方法をおすすめしています。

未払いが3回以上で、「異動」扱いになった場合

「異動」扱いは、すでにブラックリストにのったという意味ですので、クレジットカード審査への通過は大変困難なものとなります。
未払い金を完済してからも5年間は個人信用情報記録に残りますので、最低5年は、クレジットカード審査の通過は難しいと考えられます。

ただ、「アコム」や「プロミス」などの消費者金融系のカードは比較的に審査がゆるく、「異動」表示のある人もクレジットカードをとれる場合があります。まずは、そこでカードをとり、何か新しい買い物をするなどして、クレジット契約を結び、一年以上、遅滞のない正常な支払い実績を作っていく必要があります。

期日にしっかりと支払うことで、信頼を回復することに努めてください。信頼を回復できれば、審査の厳しい銀行系のクレジットカードを取得できる日がくるかもしれません。

まとめ

携帯電話料金(分割払いの端末料金)の滞納が1か月ないし2か月であれば、クレジットカード審査にそこまで影響しませんが、3か月以上(支払日から61日以上)滞納した場合に、個人信用情報機関でいわゆるブラックリスト扱いとなり、クレジットカード審査が非常に難しくなるということがわかりました。

支払い日までにしっかりと払うことが前提ですが、それでも、遅滞した場合、支払日から遅くとも60日までには支払わなければならないことを覚えておいてください。

個人と会社の信用問題となりますので、まずは信頼関係を崩さないように、お互いに決めた約束事を守ることが大切です