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学生でもクレジットカードの支払い遅延をするとブラック情報にのる!?

2017.10.24

クレジットカードの支払いを延滞すると、個人信用情報に延滞情報が記録され、最悪の場合、カード会社から遅滞損害金が請求や法的処理に移る場合もあります。

それは学生であっても同じことです。延滞を甘く見ていると、将来の信用情報に傷がつくだけでなく、ローンや新規カード発行もできなくなるのです。

そんな最悪の事態をさけるためにも、今回は、クレカの支払い延滞が与える影響と、延滞しないための方法を伝授いたします。

支払い遅延がブラックリストにのる場合

クレジットカードの支払い状況は、個人信用情報機関のクレジット利用履歴に記録されます。個人信用情報機関とは、カード会社が審査をする際に、申込者の過去の支払い実績及び滞納や自己破産などの金融事故情報を確認する際に利用されます。

ほとんどのカード会社は、指定信用情報機関であるCICに加盟しており、全カード会社がCICを通して、申込者の信用情報を照会できるようになっています。

この信用情報に金融事故情報、いわゆるブラック情報があると、将来的にローンや新規にカードを申し込む際に悪影響を及ぼしてきます。

しかし、カード利用料金を延滞してすぐに金融事故情報が記録されるわけではありません。延滞情報が金融事故情報として取り扱いになるまでに、ある一定の猶予期間があります。
つまり、その猶予期間内に払えば、金融事故情報も記録されず、ブラックリスト入りも回避できます。次では、猶予期間について、解説していきます。

支払い予定日から60日以内に支払えばセーフ

1か月や2か月の延滞ですぐに入金したなら問題はありませんが、問題なのは、延滞が3か月続いた場合です。

延滞を起こした最初の支払日から3回目の支払い日において、カード会社によって入金が確認されなければ、「異動情報」として個人信用情報機関に記録されます。
いわゆる「ブラックリストに載った」という状態になり、新規カード発行はもちろんのことローンや携帯電話の分割払い契約もできなくなります。

逆を返せば、3か月以内に入金すれば、ブラックリスト入りは免れることになります。3か月といっても、実際には61日以上となります。延滞のあった支払い日から起算して60日以内に入金すればセーフ、61日を過ぎればアウトとなるので、「支払い延滞があったら60日までに返済する」ということをよく覚えておいてください。

60日以内に返済した遅延情報は個人信用情報機関で2年間保存される

「カード利用料金を延滞した日から60日以内に返済すればセーフ」と前述しましたが、60日以内に返済した延滞情報であっても100%カード審査に影響を与えないという保証はありません。返済したとはいえ、望ましくない情報はない方がよいです。

60日以内で完済した延滞情報は、CICであれば2年間(24ヶ月)の利用履歴情報に組み込まれている関係で、2年が過ぎれば自動的に消去されます。

クレジットカードの支払い遅延を1回起こし、2か月以内に返済したという場合には、完済した月から2年過ぎれば、CICから延滞記録がなくなるということになります。
60日以内に完済したけど、過去に延滞して次のクレジットカードの申込が心配という人は、完済してから2年過ぎれば、信用情報から延滞記録がキレイさっぱりなくなるので、カード審査も通りやすくなります。

しかし、61日以上の未払をし、延滞情報が異動情報に切り替わった場合は、CICの記録保存期間は5年に延長されます。つまり、異動情報(=ブラック情報)が個人信用機関から消去されるのに最低でも5年間は待たねばならないということになります。

61日以上の延滞情報は個人信用情報にこうやって記録される!

それでは、61日以上の延滞が発生した場合、個人信用情報機関にどのように記録されるのか、解説していきたいと思います。

信用情報は、「クレジット情報」「申込情報」「利用記録」の3つで構成され、支払いに関する内容はクレジット情報に記載されます。

下図1「入金状況」の平成25年12月から平成26年4月まで「A」と連続して記載があります。このAというのは、「支払者の事情で、約束の日に入金がなかった(未入金)」を意味します。このAマークが3つ以上連続すると、下図3「34.支払遅延有無」に「遅延発生日」が記載され、下図2「26.返済状況」に「異動」と記録されます。

この状況がブラックリスト入りの状況になります。

もしここで、延滞されている金額が返済された後に解約されると、下図4「47.終了状況」に「終了」と表示されます。

自己破産した場合は「法定免責」、保証人や保証会社から支払われた場合「本人以外弁済」と表示されます。

下図では「47.終了状況」空欄のままであり、かつ「34.支払遅延有無」に「遅延解消日」がないことから、まだ契約中で延滞金が支払われていないということを示します。

1,《入金状況》

表示 内容
請求通り(もしくは請求額以上)の入金があった
P 請求額の一部が入金された
R 支払者以外からの入金があった。
A 支払者の事情で、約束の日に入金がなかった(未入金)

※未払いが続いている場合、上の表のように「A」と表示され、これが3回以上、つまり3か月以上表示されると、「2《26.返済状況》」に「異動」の文字が記録される。

このような個人信用情報は、個人信用情報機関に開示請求をすることで、自分の個人情報を見ることができます。個人信用情報の開示請求は、ネットや郵送、窓口で簡単に行うことができます。
→参照「自分のブラック情報をチェック!個人信用情報の調べ方

信用情報に異動情報が記録された場合の悪影響

実際に61日以上の支払い遅滞をして、異動情報(金融事故情報)が個人信用情報機関に登録された場合、どんな影響が出てくるのか、項目ごとにまとめてみました。
最悪の場合、財産の差し押さえもありうるので、しっかりと読んでおいてください。

新規クレカの発行やローン・携帯の分割払いが組めなくなる

個人信用情報機関は、クレジットカード会社だけでなく、消費者ローン会社や割賦販売を行う会社も利用しています。割賦販売とは、ある商品を分割で購入する方法で、身近な例としては、携帯の端末料金を分割で支払っている場合などがあります。
個人信用情報機関に異動情報が登録されてしまうと、新規のクレジットカードの発行はもちろんのこと、住宅・オートローン、携帯電話などの割賦販売などの契約も難しくなります。

遅延損害金が加算される

遅延が発生した場合、支払い日からの日数に乗じた遅延損害金の支払う必要があります。
遅延損害金は年率で設定されており、クレジットカード利用の遅延損害金の場合、ショッピング利用とキャッシング利用で利率が異なります。

ショッピング利用の場合、消費者契約法で14.6%とされています。キャッシング利用の場合は、利息制限法により20.0%までとなっています。

ここで、カード利用料金5万円を90日間延滞した場合の遅延損害金を算出してみます。算出方法は、「利用残高(円)×遅延損害金(%)÷365日×延滞日数(30 日)」となります。
計算の結果、遅延損害金は、ショッピング利用の場合は1,800円、キャッシング利用の場合は2,465円となります。

延滞時間が長ければ長くなるほど、この遅延損害金も増えていくので、早め早めの返済をおすすめします。

最悪の場合 強制解約や法的手続きも

クレジットカードの支払いを延滞し続けると、個人情報信用機関に異動情報が登録されるのは、前述した通りです。さらに、延滞を続けるとカードの強制解約や法的手続きに移る可能性もあります。

カード会社としても、今後も延滞する可能性のある契約者は困りますので、最悪の場合、強制的に契約を解約(強制解約)されます。具体的に何日以上延滞を続けると、強制解約になるという目安はありませんが、一般的には3ヶ月以上の延滞がひとつの目安です。

さらに、カード会社からの支払い催促にも応じなかった場合は、カード会社は債権回収を外部に委託します、一般的な委託先は、債権回収会社に委託するケースです。
債権回収会社からの催促にも応じない場合は、簡易裁判所から支払催促が届きます。これは、カード会社や債権回収会社に代わり、国が債務者に対し、支払を催促する行為です。

この時点で支払いに応じるか、自己破産などの法的処置をとらなかった場合、最悪の事態である「強制執行」に移る可能性も出てきます。
強制執行とは、法的に財産(給料、車、自宅、家具など)を国から差し押さえされることです。

そうならないうちに、カード会社と返済計画についての話し合いや支払えない場合は自己破産手続きをするなど、何らかの手段を講じる必要があります。

支払い遅延になるまでのプロセス

クレジットカードの支払を延滞してから、強制執行に至るまでを時系列で説明します。カード会社によって各タイミングは異なる場合がありますので、ひとつの目安として参考にしてください。

①クレジットカードの支払日に引き落としができなかった(N)

支払日になると、登録の口座に対して支払金額の引き落としがされます。

ここで、引き落としができない場合、支払金額の引き落としができなかったというデータを、銀行が作成し、カード会社へ伝送します。

②クレジットカードの利用停止(N~1週間以内)

カード会社は銀行からの延滞者のデータを受け取ると、即座にカード利用を停止します。
また、カード会社は延滞している契約者に対して、未払日から7日以内までに支払い催促電話をします。
カード会社によっては、未払い日の翌日に電話をかけてくるところもあります。

この際、支払いを済ませればその翌日から3営業日後程度でカード利用が再開できます。

③ハガキの支払催促状が郵便で届く(N+1〜2週間程度)

延滞から1〜2週間程度経過すると、ハガキで支払催促状が郵送されます。ハガキには、コンビニ支払用のバーコードが印字されおり、コンビニから支払うことができます。納付期限は1週間程度で、支払い金額には遅延損害金を含まれています。

④支払日から61日以上経過すると異動情報として登録される(N+61日)

未払を起こした支払い日から61日を経過した時点で異動情報に登録され、いわゆるブラックリスト入り状態となります。

⑤支払日から2〜4ヶ月経過した場合は強制解約(N+2〜3カ月)

支払日から2〜3ヶ月経過しても、カード会社からの支払催促に応じない場合、クレジットカードが強制解約されます。

⑥裁判所から支払催促を無視し続けると強制執行という法的対応に(N+3カ月以上)

カード会社からの支払催促に3ヶ月以上応じない場合、カード会社は簡易裁判所を通じ、支払催促申立書を郵送します。この書類は、債務者の返済意志を確認するものです。これにも応じない場合、財産などを差し押さえる強制執行となる場合があります。

クレカの支払い遅延の不安アレコレ

クレジットカードの未払いを起こした際に感じる不安についてQ&A形式で解説します。

クレカの支払い遅延が就職先に知られることはある?

➡答え/基本的知られない。

一般企業であれば、クレジットカードの延滞などの個人的な信用情報を照会できないので、支払い遅延が就職先に知られることはまずありません。
ただし、就職先が金融業界であれば注意が必要です。具体的には、銀行、信販会社、クレジットカード会社、消費者金融会社などがあげられます。

以上の業種は、信用機関に登録された情報を閲覧することができますので、採用活動の際に参考にされる可能性はあります。

また、クレジットカード業界では、入社の際に自社のクレジットカードに入会を求められるケースが多く、その際に延滞や異動情報が会社に知られてしまうこともあります。

支払い遅延で奨学金が中止になることもある?

➡答え/中止されることはない。

日本学生支援機構(JASSO)のホームページを確認すると、奨学金の給付が停止になる条件に、個人信用情報に関する記載はないため、クレジットカードの延滞により奨学金の給付が停止することはありません。
ただし、奨学金の返済を3ヶ月以上延滞した場合は、指定信用機関に異動情報として登録されますので注意が必要です。

親に支払いの請求がいくことはある?

➡答え/親に請求されない。

未成年の学生の場合、クレジットカードの申込み時に、親の同意書をカード会社に提出したため、親に支払う責任が発生するのではないかと不安になるかもしれませんが、実際は、親にカードの支払金額が請求されることはありません。
同意書はあくまで、子供のクレジットカードの申込みに同意したという意思表示です。債務を本人以外に支払いを求めることが出来るものに連帯保証人制度がありますが、クレジットカードの契約にはこの制度は適用されないため、親に返済義務は生じません。

支払い遅延しないための心得4箇条

支払い遅延をしないために、具体的なポイントを紹介していきます。

その1 毎月請求明細をチェックすべし

クレジットカードは使った感覚を得づらいため、使いすぎのリスクがあります。家計管理しやすいように、公共料金や家賃など月々に必要な経費を一枚のクレジットカードにまとめ、こまめにカード会社の会員サイトにあるweb明細をチェックするようにしましょう

最近は、銀行の残高やカード利用状況を一括して管理できる家計簿アプリも出てきているので、そういったものを活用してみてもよいですね。

その2 支払い日を収入日のすぐ後に設定すべし

カード会社によっては、支払日を変更できる会社もあります。支払日は、アルバイト代や仕送りなどが入金される日の直後に設定するようにしましょう。

例えば、入金日が毎月25日であれば、引き落とし日を26日にするなど、入金日と支払日を近くに設定することで、銀行残高不足によりカードの利用料金が引き落とせないという状況を回避できます。

その3 支払いは一回払いにすべし

支払回数は、常に1回払いを選択しましょう。分割払いやリボ払いは便利ですが、15~18%という高い手数料が発生し、かつ支払が長期に及ぶというデメリットもあります。例えば、5万円の買い物をして、5回の分割払いのした場合と、月1万円のリボ払いにした場合の、支払期間と手数料を算出してみます。

【5万円の買い物を分割払い、リボ払いで支払した場合の手数料】

支払方法年率(%)支払回数 手数料(円)
5回の分割払い 15.00 5 1,798
月1万円のリボ払い 18.00 6 2,133

これらの手数料は払う期間が延びるほど高くなっていきます。
さらに、月々の支払い額が少ないために、借りすぎてしまう危険性もあります。収入が不安定な学生だからこそ、一回払いにし「借りたらすぐに返す」という習慣を身につけた方が賢明です。

その4 キャッシング枠・ショッピング枠の限度額を下げるべし

クレジットカードの使い過ぎを防止するため、カードの限度額を下げるという方法もあります。カードの限度額は、カード会社に連絡すれば下げることができます。

限度額の目安ですが、アルバイト代程度に設定しておくと安心です。

キャッシングは現金が手に入りとても便利ですが、便利がゆえに使い過ぎてしまいますので、利用枠自体を付けないことをおすすめします。

その5 不要なクレジットカードは解約すべし

すでに複数枚のクレジットカードを保有している場合は、1枚のクレジットカードだけ残し、残りのカードを解約しましょう。複数枚のカードを保有していると、利用合計額が把握しづらいのと、支払日が異なることで、支払日をうっかり忘れてしまい、口座に残高がなく延滞してしまうケースがあります。

まとめ

学生であっても、クレジットカードの支払いを一定期間してしまうと、様々な影響が発生することを解説しました。ただ、クレジットカード自体は、とても便利ですし、毎月しっかり支払いをすることで、信用を積み上げることができます。

信用を積み上げることで、将来、ゴールドカードやプラチナカードに入会する際に、審査が有利に働くこともあります。記事で紹介したコツを参考にして、ぜひクレジットカードを上手に利用してください。


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